2014 Fiscal Year Annual Research Report
スマートフォンと画像を利用した食生活モニタリングシステムの開発・実践・検証
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25282205
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
相澤 清晴 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (20192453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧本 秀美 独立行政法人国立健康・栄養研究所, 栄養疫学研究部, 部長 (50270690)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 食事記録 / 食生活 / マルチメディア / スマートフォン / ユーザースタディ |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)FoodLogデータの蓄積:2013年7月に一般利用に公開したFoodLogの食事記録データは,一年後には100万件を越える大規模データとなり,2015年3月時点では,200万件を越えるものとなった. (2)FoodLogデータの解析ツールの開発と解析:100万件を越えた時点の食事記録データを対象に,記録の解析を行った.ユーザ入力は,自由な新規入力も多く含む.デフォルトのデータベースの食事品目数は2千程度にもかかわらず,7万件弱の異なる食事品目名が含まれていた.食事品目名を,単語分解し,その中から主要な単語(あるいは組み合わせ)を自動で抽出するツールを開発した.この抽出結果は,食事のカテゴリーとみなすことができる.その結果,7万件の食事品目名には,1万5千程度のカテゴリーがあること,そのうち80%の生起頻度をカバーするのは,500弱程度のカテゴリに限られることを見出した. (3)FoodLogデータの信頼性評価:FoodLogデータは,食事画像と食事記録(テキスト記述)を有するため,ユーザの自己管理のための食事記録がどれほど正しいかを画像から判定することができる.管理栄養士の評価により,10名をランダムに選び,食事記録を評価したところ,95%の記述は妥当とみなすことができた. (4)食生活改善の支援のための検証実験:食事記録ツールFoodLogの継続性,機能性を検証するための実験を行った.アプリ利用群6名,コントロール群9名の12週間の実験であり,アプリ利用群では,4週間ごとに管理栄養士による指導を行った.両群において,事前事後で食生活に関する調査とBDHQによる調査を行った.もともと,食のバランスへの配慮をしている人が多かったものの,利用群のうちの1名は,食のバランス,エネルギーへ配慮をするようになり,結果として,体重が5kg減少した例も確認された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度のシステムのユーザビリティに対する1か月にわたる18名の被験者へのユーザスタディに加えて,11名ではあるものの,より長期にわたる利用についての被験者実験に着手し,予備的な結果を得ることができた.
また,食事記録データを継続して,蓄積し,その解析を進めることができ,データ利用についての進捗をみた.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでどおり,データの蓄積と解析を進める.また,検証実験については,予備的なものを行ったものの,さらなる介入実験を進める予定である.
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Causes of Carryover |
予備的な検証実験が進んだものの,その進捗により,次年度への繰り越しが生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
検証実験,および データ解析に関する謝金,発表で利用する.
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Remarks |
スマートフォンアプリを紹介し,ダウンロードを誘導するサイト.
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