2013 Fiscal Year Annual Research Report
膝痛高齢者の運動の習慣化を促進する介護予防プログラムの開発と普及戦略の構築
Project/Area Number |
25282218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
岡 浩一朗 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (00318817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 茂 東京医科大学, 医学部, 教授 (00349466)
朴 眩泰 独立行政法人国立長寿医療研究センター, その他部局等, その他 (10506976)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 介護予防 / 膝痛 / 運動療法 / 認知行動療法 / 痛み対処 / ランダム化比較試験 / 橋渡し研究 |
Research Abstract |
本研究全体の目的は、変形性膝関節症等により膝痛を有する高齢者の痛みを軽減し、運動の習慣化を促進する新しい介護予防プログラムの開発とその普及戦略を確立することである。特に平成25年度は、運動療法と認知行動療法(痛み対処スキルトレーニング)を組み合わせた膝痛高齢者のための新しい介護予防運動プログラムを開発することを目的とした。運動療法については、これまで我々が様々な研究で効果を検証してきた介護予防運動プログラムの内容について精査するとともに、関連する先行研究を参考に、大腿四頭筋を中心とした下肢の筋力トレーニング、ハムストリングや下腿三頭筋の柔軟運動、日常生活における動作指導や痛みの程度に応じた歩行運動を取り入れた内容を準備した。一方、認知行動療法(痛み対処スキルトレーニング)に関しては、まず膝痛高齢者に対する認知行動療法の有効性について検討したランダム化比較試験のシステマティックレビューを行った。その結果、破滅思考や願望思考の採用を防止するための取り組みが重要であることが明らかとなったため、コストベネフィット分析、肯定的自己陳述、ディストラクション、リラクセーション等を組み合わせた痛み対処スキルトレーニングを採用することに決定した。以上の成果を基に、現在は運動療法と認知行動療法(痛み対処スキルトレーニング)を組み合わせた新しい介護予防プログラムの効果をランダム化比較試験により検証する際に利用するメディア教材を開発し、その妥当性について検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度内に新しく開発した介護予防プログラムの効果を検証するためのランダム化比較試験に着手する予定であったが、研究代表者が平成25年度9月後半まで在外研究期間で国外にいたために、ランダム化比較試験を実施する関係機関(自治体等)との調整に時間を要してしまい、実施時期が遅延した。
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Strategy for Future Research Activity |
すでに学内の研究倫理委員会からも本研究を推進するためのランダム化比較試験実施に関する承認を得ており、現在は臨床試験登録を行っている状況である。ランダム化比較試験を実施する関係機関との調整もできており、近いうちに対象者の募集を開始し、平成25年度中に短期的効果の検証を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ランダム化比較試験の実施時期が平成25年度開始となったため。 ランダム化比較試験の対象者募集および実施に関する経費として使用する。
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