2015 Fiscal Year Annual Research Report
身体活動・運動トレーニングによる大腸ガン発症予防機序に関する研究
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25282219
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
田畑 泉 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (20188402)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | SPARC / 大腸がん / 高強度運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
運動強度依存性のシグナルであるAMPKを活性化させるAICARの5日間の腹腔内投与によりラット下肢骨格筋の滑車上筋でのSPARCは増加しなかったが、ヒラメ筋では有意に増加したことによりAMPKの慢性刺激は筋特異的に大腸がんの全がん細胞であるACFのアポトーシスを誘導するSPARCの発現が異なることを明らかとした。 同様の実験によりリン酸化AMPKは滑車上筋では増加せず、一方ヒラメ筋では上昇した。同時に、PGC1αも滑車上筋では増加せず、ヒラメ筋では増加した。これは、SPARCの発現が、ミトコンドリアの酸化系酵素タンパク質と同様に、AMPK→PGC1α系によるものであることが示された しかし、血中のSPPARC濃度は、AICAR投与群と非投与コントロール群で差が無かった。このことは、筋中でSPARCが増加しても、血中濃度に影響を与えないことが示していると考えられる。トレーニングによりSPARCの血中濃度が増加することが示されているが、これは筋中でSPARCが増加しても、生理学的には意味が無く、トレーニング(AMPの活性化)により筋中で増加したSPARCが運動による刺激(筋収縮)により細胞外へ分泌されることによることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画にそって研究が進行中である
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Strategy for Future Research Activity |
さらに、動物実験 ヒト試験を実施する。また、筋中SPARCを増加させる運動以外の生理学的刺激を明らかにして、それと運動の相乗効果 相加効果について研究を行なう。
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Causes of Carryover |
平成27年度後期における実験計画が遅れたため、実験の実施及び実験に必要な消耗品の購入をしなかったことにより、残額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度前期において、当該年度当初計画の実験研究に追加して、上記の平成27年度後期において実施できなかった実験を行なう。
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Research Products
(6 results)