2014 Fiscal Year Annual Research Report
行動決定における価値判断の脳内情報コーディング機構
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25282246
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
設樂 宗孝 筑波大学, 医学医療系, 教授 (10357189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 有央 独立行政法人産業技術総合研究所, その他部局等, 主任研究員 (00392663)
肥後 範行 独立行政法人産業技術総合研究所, その他部局等, 主任研究員 (80357839)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 行動決定 / 報酬価値 / 労働負荷 / 時間割引モデル / アカゲザル / 眼窩前頭皮質 / 単一ニューロン |
Outline of Annual Research Achievements |
報酬獲得のための行動決定を調べるために、2頭目のサルに、報酬までの労働負荷と報酬量の組み合わせを選択する行動決定課題をサルにトレーニングした。この課題では、4段階の報酬量と4段階の仕事量を組み合わせた16通りから、その内の2つを選択肢として呈示し、選択を行わせる。選択はモンキーチェア内に装備した左右のバーの内いずれかを握ることで行う。選択後、選択した試行スケジュール(画面に表示される視覚刺激の色が赤から緑に変わったら、モンキーチェア内の中央バーから1秒以内に手を離す、という視覚弁別試行を数回行う)を行い、約束された量の水を報酬として獲得する。労働負荷と報酬量の組み合わせは全部で16通りあり、労働負荷はターゲットの長さによって、報酬量はターゲットの明るさによって表している。この16通りから2つを選ぶ組み合わせは全部で120通りある。2頭目のサルでも、行動選択の結果を解析すると、報酬価値の指数関数割引モデルでよく説明できることが確かめられた。そこで、脳内で報酬獲得の行動決定に関与していると考えられる領野の1つである、眼窩前頭皮質より単一ニューロン活動を記録した(2頭のサル)。単一ニューロン活動記録実験の際には、各ターゲットに対する反応を分離するために、まず2つのターゲットを順番に1つずつ提示した後に、提示した2つのターゲットを左右に同時に提示して選択させた。最初のターゲット提示時には、そのターゲットで表される報酬価値に関する情報が、2つめのターゲット提示時には、1つめと2つめのターゲットで表される報酬価値の差分情報が解析できる。この結果、2つめのターゲット呈示時に、呈示ターゲットの価値を表すニューロンのみならず、1つめのターゲットと2つめのターゲットの価値の差および和を表すニューロンの存在が明らかになり、成果を国際学会、国内学会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サルの行動決定課題トレーニングおよび眼窩前頭皮質からのニューロン活動記録を2頭のサルで行って、選択肢の価値に関係するニューロンの存在をつきとめ、国内外の学会で発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
行動決定課題遂行中のサルの眼窩前頭皮質の役割をさらに明らかにするために、(1)価値のコーディングメカニズムの数理モデル解析、(2)電気刺激や薬物阻害によるcausalityのチェックを行う。また、血中セロトニン濃度を操作したときの影響も調べる。
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