2013 Fiscal Year Annual Research Report
多点皮質電極記録による霊長類内側側頭葉における記憶想起機構の研究
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25282249
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Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Research Institution | Kochi University of Technology |
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Principal Investigator |
中原 潔 高知工科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50372363)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川嵜 圭祐 新潟大学, 医歯学系, 助教 (60511178)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 記憶 / 内側側頭葉 / 皮質脳波 / 霊長類 |
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| Research Abstract |
ヒトを含む霊長類において、内側側頭葉は長期記憶に本質的な役割を担う。我々は独自開発した皮質脳波電極(ECoG電極)を用いて、記憶課題を行うサルにおいて内側側頭葉の複数の領域（TE野、嗅周皮質、嗅内皮質）の多点同時記録を行ってきた。その結果、記憶想起に相関して複数の局所部位において、異なる周波数帯の皮質脳波間に位相振幅連関が生じるという予備的結果を得た。本研究では、この記憶想起機構に関わる新知見をさらに追求すると共に、次段階の研究展開として、記憶想起時のトップダウン性の情報伝達が内側側頭葉の皮質領域間をどのように流れるか、及び新規記憶学習に伴う記憶痕跡の時間・空間的生成過程を解明することを目指している。
２５年度までに３頭のニホンザルに視覚性の対連合記憶課題の学習及び、これらのサルの内側側頭葉における128チャネルの皮質脳波(ECoG)電極の慢性留置が完了した。サルが記憶想起課題を行う間、皮質脳波の高密度多点記録を行った。その結果、課題試行に連関した有意な皮質脳波応答を得た。得られた皮質脳波応答に対して時間周波数解析を行い、記憶想起中に生じる内側側頭葉の皮質脳波応答位相振幅連関をさらに解析した。サルが試行に失敗したとき、位相振幅連関が減弱するという予備的結果を得た。これらの成果を２５年度の日本神経科学大会および北米神経科学学会にて発表した。現在、機械学習によるデコーディング等の手法を使ってさらに詳細な解析を進めており、論文の投稿を準備中である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画した実験が順調に進行し、新たな知見が得られ、成果発表に近づいたため。
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| Strategy for Future Research Activity |
機械学習によるデコーディング等の手法を使ってさらに詳細な解析を進め、論文投稿を行う。また、現在の実験計画をさらに発展させる実験を開始する。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
共同研究先である新潟大学医学部において霊長類飼育施設の整備が２５年度中に行われ、これに合わせて新規の実験設備を導入する予定であったが、動物飼養の認可が遅れたため、実験設備導入を次年度に延期した。
サル実験チェア、皮質脳波記録装置等の導入を計画している。
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