2016 Fiscal Year Annual Research Report
A Comprehensive Study of Sthiramati's Thought
Project/Area Number |
25284010
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐久間 秀範 筑波大学, 人文社会系, 教授 (90225839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉水 千鶴子 筑波大学, 人文社会系, 教授 (10361297)
吉村 誠 駒澤大学, 仏教学部, 教授 (60298106)
斉藤 明 国際仏教学大学院大学, 仏教学研究科, 教授 (80170489)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 仏教学 / 実践理論 / 教義理論 / 瑜伽行唯識理論 / スティラマティ / 安慧 / 堅慧 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、スティラマティという人物が、従来の中国唯識教学・日本法相教学で伝承されてきた安慧という人物像や思想とかなり食い違いがあり、そのことを新たに発見されたサンスクリット原典に基づく思想研究から想定できることを代表者が気づき、初年度に「註釈家スティラマティは一人か?」という問題提起として学界に提示し、共同研究を開始した。その結果、サンスクリット原典の得られる『中辺分別論』『唯識三十頌釈』『五蘊論釈』『倶舎論釈』はほぼ同一人物の著作であることが確定し、サンスクリット原典がなくチベット語訳のみに現存する『大乗荘厳経論釈』はより後代の人物の著作であることも確定した。もちろん今後『大乗荘厳経論釈』のサンスクリット原典が発見された場合にはこれが覆る可能性もあるが、この文献にある思想内容が、玄奘がナーランダーからもたらし中国的に展開した中国唯識教学の教義内容に近似していることも判っている。そしてまた日本法相教学に伝わる安慧の思想と見做されてきた内容がインドの原典に見られるような意図とは齟齬が多いこともわかった。また近代仏教学の伝統として安慧の本拠地がヴァラビーであり、ナーランダーと双璧をなす仏教の拠点であるというこれまでの常識に関して、その根拠となるヴァラビー出土の銅板碑文のSthiramatiと『大唐西域記』の堅慧との関係と、研究代表者等で現地ヴァラビープールを調査した結果と、これまでの考古学的資料などとを考え合わせると、銅板碑文の人物は註釈家スティラマティや中国唯識教学・日本法相教学の安慧とは別人であり、これを混同したのは近代仏教学のもたらした誤解であることが判ってきた。それに関して5月の国際東方学者会議でパネルを設けて発表し、その後も9月の筑波大学東京キャンパスでおこなった国際シンポジウムなどを通じて公表した。これらは従来の仏教史を書き換えなければならない内容である。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] 法蔵的大乗始教観與唯識思想2017
Author(s)
橘川智昭
Organizer
2017華嚴學國際論壇 -新時代的華嚴判教探討
Place of Presentation
大華厳寺鹿谷道場(台湾・台北市)
Year and Date
2017-03-10
Int'l Joint Research
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