2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25284032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 |
Principal Investigator |
伊藤 信二 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, その他 (00443622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 麿充 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, 研究員 (00416265)
土屋 貴裕 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, 研究員 (40509163)
高木 結美 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, 研究員 (70647908)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 未調査作品調査 |
Research Abstract |
【1.国内外の繍仏の所在に関する情報収集】本研究は第一に、日本中世~近世期および同時代東アジア繍仏の現存作例を掌握したうえで、重要と目される作例を可能な限り網羅的に調査することが大前提となる。そのため各種刊行物やウェブ上に公開されているデータを博捜、また国内外の関連分野の研究者に情報提供を呼びかけるなどの情報収集作業を精力的に行った。その結果、国内外に所在する繍仏に関する情報についてある程度網羅し、現時点での現存作例について再確認することができたと言える。 【2.繍仏現存作例の作品調査】1によって得た情報を基に、国内に所在する日本中世~近世期および同時期の中国の作例の実見調査を行った。この際、仏教的主題以外の刺繍作品もいくつか対象に加えることで、主に材質・技法の観点から繍仏の調査および分析を進めることができた。本年度はこれまで未調査の作品を中心に、米国4点、国内16点の作品を実見調査した。 【3.繍仏現存作例にかかる詳細情報の基礎データ化】1,2によって得られた繍仏の現存作例に関する、法量・図像・材質・技法・銘文・箱書・関連情報などを整理し、成果報告書の刊行や公開に向け、基礎データを作成、さらにデータの充実を図った。情報をデータ化することにより、調査作例の図像・材質技法・様式をグルーピングすることが可能となり、地域的・時代的・主題的特色を総合的に踏まえた分析および来年度以降の調査研究課題を洗い出すことができた。約90件の作例について基礎データを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
繍仏作品の調査件数:当初の計画よりも、多くの件数を実施することができた。調査作品デジタル画像撮影件数:当初の計画よりも、多くの件数を実施することができた。繍仏作品情報データ化件数:当初の計画に基づき研究の基盤となるデータを作成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き、国外・国内の未調査作品を中心に、積極的に調査を実施したい。夏の時期をとらえ、海外所在作品の調査を実施する。秋以降は、国内所在作品の調査を実施する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
(1)作品の法量、品質形状や所在などの基礎データ入力を行う人員を雇用する予定としていたが、諸般の事情により雇用ができなかった。(2)データ入力のためのパソコンを購入予定であったが、機器やOSの転換期の事情で購入しなかった。 データ入力のためのパソコンや周辺機器を購入する。データの整理および入力のための人員を雇用する。
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