2014 Fiscal Year Annual Research Report
20世紀スイスの国民統合と文化の政治―チューリヒ劇場をめぐる諸言説を手がかりに
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25284063
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
葉柳 和則 長崎大学, 多文化社会学部, 教授 (70332856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 明 大阪大学, 文学研究科, 名誉教授 (00151465)
増本 浩子 神戸大学, 人文学研究科, 教授 (10199713)
中村 靖子 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (70262483)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 演劇学 / 文化政策 / ドイツ語圏文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成25年度の研究成果を公表し、その再検討と研究方法・体制の修正を行った。上半期に、公開のワークショップを開催し、研究の方法と結果の妥当性を検討した。それをフィードバックさせる形で、調査によって入手した資料の電子ファイル化と共同作業に基づく分析を行った。同一の資料を複数のメンバーが異なった視点から読み解くことによって、一つの資料が内包している多様な読みの可能性を確認した。 二~三週間の資料調査をスイス、ドイツ、イギリスで行った。調査は、申請代表者と研究分担者が個別に実施した。。調査場所は、スイスのチューリヒ劇場、チューリヒ州立図書館、スイス文学アーカイヴ、ベルン州立アーカイヴ、フリッシュ・アーカイヴ、デュレンマット・センター、チューリヒ劇場資料室、『新チューリヒ新聞』資料室、ドイツのズーアカンプ社資料室、ドイツ国立図書館である。申請代表者はチューリヒ州立図書館、素死す国立図書館において主として新聞の文化欄に掲載された劇評を収集する。市川は、1940年代のチューリヒ劇場の上演記録を収集するとともに、前年度からのインタビュー調査を継続する。増本は、ドイツ国立図書館、スイス国立博物館において文化行政関係資料を収集する。中村は、ロンドンのフロイト文書館において精神史的文脈の中で1920年代から30年代の文化状況を解明するための基礎資料を収集した。 研究プロジェクトの中間報告として、平成26年度の阪神ドイツ文学会にてシンポジウムを開催した。テーマは「20世紀スイスにおける文化の政治:チューリヒ劇場に集う芸術家を軸にして」であり、プロジェクトメンバーに加えて、スイスの演劇関係者を1名招待し合計5名が報告と議論を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通りの調査を行い、中間報告的な位置づけのシンポジウムも開催しており計画に遅滞はない。また、研究の成果も学術論文の形で公表されつつあり、今年度はいっそう件数が増える予定である。今年度の最終報告的な位置づけのシンポジウムも既に計画中であり、さらにその先にある出版も基本的な章立ては確定している。その意味でプロジェクトはおおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度中にメンバー全員が個別の担当テーマに関して最終的な調査をスイス、ドイツ、オーストリアで行う。10月に日本独文学会で最終報告会的性格のシンポジウムを開催する。シンポジウムでの議論を踏まえて、10月後半以降は成果を2歩に独文学会叢書として刊行する作業が中心となる。また、本プロジェクトの成果を更に発展する形で再度科学研究費を申請するための計画策定に着手し、10月に申請を行う。
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Causes of Carryover |
基金部分に関しては数百円程度の残額は翌年度に繰り越せばよいと考えたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
金額的に171円なので、特に問題なく使用できる。
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Research Products
(15 results)
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[Book] 春風社2015
Author(s)
中村靖子
Total Pages
457
Publisher
虚構の形而上学――あることとないことのあいだで
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