2013 Fiscal Year Annual Research Report
日本語指導教員の成長過程に関する研究-成長を支えるシステムに着目して-
Project/Area Number |
25284095
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
濱田 麻里 京都教育大学, 教育学部, 教授 (80228543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市瀬 智紀 宮城教育大学, 学内共同利用施設等, 教授 (30282148)
上田 崇仁 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (90326421)
金田 智子 学習院大学, 文学部, 教授 (50304457)
川口 直巳 愛知教育大学, 教育学部, 講師 (60509149)
河野 俊之 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (60269769)
齋藤 ひろみ 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50334462)
橋本 ゆかり 横浜国立大学, 教育人間科学部, 講師 (40508058)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 日本語指導の必要な児童生徒 / 多文化教員 / 特別の教育課程 / 現職教員研修 / 教員養成 / 教師の成長 |
Research Abstract |
本課題に先立つ「多言語・多文化化する学校に対応できる教員養成・教員研修システムの開発に関する研究」から継続して一年繰り上げで本課題の研究を開始した。 本年5月に文部科学省は「日本語指導が必要な児童生徒を対象とした指導の在り方に関する検討会議」の「審議のまとめ」を公表した。その中で,日本語指導を学校教育の中の「特別の教育課程」に位置付け,編成・実施することが適切であると示された。「特別の教育課程」を実施するための要件として,指導者は教員免許状を有している必要があり,日本語指導に必要な資質・技能を備えた教員がこれまで以上に求められる。 そこで,これまでの本プロジェクトの研究成果を足がかりとして,現職教員,学部教員養成課程を問わず,日本語教育に関わるあらゆる指導者に対して,求められる資質を養うためのプログラムのあり方についての議論を行うため,現職教員研修,学部教員養成課程での日本語科目の成果を整理し,多文化教員養成に必要な要素を整理することを試みた。 また,外国人集住地域にある4つの市との合同により現職教員を対象とした研修パッケージを開発し実施した。この研修パッケージでは,日本語指導が必要な児童生徒への学習支援の方法を,教員自身が参加する体験活動を通じて考えてもらう。また,体験の後には理論的枠組みに関する講義を行い,体験と理論を結びつけられるようにした。受講者にアンケートを行い,授業前後の変容を分析した。 さらに本年度の実績と前課題の成果の総括を行い,報告書を作成,関係者および諸機関に配布した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前課題の報告書を予定通り完成,公表することができた。 また,当初の目的通り,教師の成長過程を記述することができた。その方法として,当初は「日本語指導フォーラム」にける実践交流を予定していたが,諸条件を検討した結果,フォーラム開催に代え,運良く協力が得られた4つの市との連携による研修パッケージ開発と研修における教師の成長過程を記述することとした。 計画は大幅に変更したが,当初の計画に匹敵するような成果が得られたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
日本語指導フォーラムについては,独自に設置するだけでなく,すでに開催されている同種の研修に参与観察を行う可能性も含めて検討する。また,体験型研修パッケージは予想以上に効果が高いことが明らかになったので,さらに多様な研修パッケージの開発を行うことを検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
分担者に所属機関の業務との関係で当該年度に計画していた調査を行うことが難しくなったものがあり,計画の一部を次年度に延期して実施することとしたため。 当該年度に延期した調査については,他の研究者も協力しながら,翌年度に実施する。次年度の研究費配分はすでにその計画を反映したものとなっている。
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Research Products
(19 results)