2013 Fiscal Year Annual Research Report
戦時上海におけるメディア(新聞・雑誌)の総合的研究
Project/Area Number |
25284135
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
石川 照子 大妻女子大学, 比較文化学部, 教授 (50316907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高綱 博文 日本大学, 通信教育部, 教授 (90154799)
大橋 毅彦 関西学院大学, 文学部, 教授 (60223921)
鈴木 将久 一橋大学, 言語社会研究科, 教授 (00298043)
邵 迎建 徳島大学, 大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 教授 (30375315)
岩間 一弘 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (10364902)
小浜 正子 日本大学, 文理学部, 教授 (10304560)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 上海 / メディア / 日中戦争 |
Research Abstract |
1.関連史料の所蔵状況に関する調査及び収集・・・研究代表者と分担者それぞれの個別の史料調査以外に、戦時上海の文化・文学活動を研究している、関西の中日文化協会研究会との合同史料調査を行った(2013年8月下旬~9月上旬には杭州・上海・南京での合同調査、2014年3月中旬から下旬には上海・南京合同調査を実施した)。その結果、史料の所蔵状況を具体的に把握することができ、また新史料の発見もあった。さらに、2013年12月20~27日には北京に出張し、当該時期の新聞のマイクロフィルム史料を購入した。 2.研究会・ワークショップの開催・共催・・・2013年5月6日、8月3日、10月26日に、それぞれ例会を開催した。また、8月31日には上海で、「近代上海における日本文化を考える」、1月12日は関西で、「戦時上海のグレーゾーンと文化的ポリティクスー中日文化協会上海分会と日中合作映画の考察を通してー」と題するワークショップを、中日文化協会研究会と合同で開催した。2013年4月28日には、中日文化協会研究会例会に参加した。 3.ホームページの構築作業・・・国内外で調査・収集した史料をホームページに掲載することを目指して、ホームページの構築作業を年度初めから開始し、現在もその作業は継続進行している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度に以下の研究実績を挙げた。(1)計画確認・打ち合わせ・・・全体の研究計画に関する研究課題の確認・役割分担について打ち合わせを行い、これを全体の準備会議として位置づけるとした。実際に2013年5月6日に日本側スタッフによる共同研究の打ち合わせのミーティングを実施し、準備作業と共同研究体制の充実を目指した。(2)関連史料の所蔵状況に関する調査及び収集・・・戦時上海メディアに関して未発掘史料を可能な限り系統的に調査するため、国内、中国、など各地の史料文書館・図書館等において関連史料の分布(所蔵)状況の調査を行った。また、当該時期の新聞のマイクロフィルム2種(南京新報、中華日報)の購入を行った。 (3)収集関連史料のデジタル化と閲覧システムの構築・・・戦時上海メディアに関して国内外で調査・収集した史料は、「目録」を作成して適時日本上海史研究会のホームページに掲載することを目指しているが、ホームページの構築作業を継続進行している。 (4)研究打ち合わせ会議の開催・・・国内の研究代表者・分担者による研究打ち合わせ会議を東京で開催するとしたが、5月、8月、10月に研究会を開催した。また、8月と1月にはワークショップを開催し、(2)によって把握された史料分布状況を報告して情報を共有し、そこから見えてくる今後の研究体制の方向性・方途等について、多様な角度から検討を加えた。 (5)情報の共有と発信・・・以上の調査過程で獲得された情報は、各自現有のパソコン等を利用して記録整理するとともに、共同研究者間で情報を共有している。史料整理等のためパソコン2台を購入し、作業は、研究協力者に史料整理補助を依頼した。さらに、研究の進行状況及び成果については、すでに日本上海史研究会において運営しているホームページを利用してインターネット上でも公開しており、この運営も、研究協力者が担当している。
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Strategy for Future Research Activity |
*研究の目的・・・(1)日本上海史研究会を基盤として戦時上海メディアに関する共同研究体制を組織する。(2)戦時上海メディアに関して史料を調査しマイクロフィルムとして収集、デジタル化してネット上での閲覧検索システムを構築する。(3)史料分析を進め、定期的に研究会、国内外で開催するワークショップや国際ンポジウムで研究成果を報告・公表する。(4)その成果は、日本上海史研究会のホームページで適時公開するとともに、共同研究のまとめとして論文集を刊行する。 *本年(平成26年度の研究実施計画・・・(1)研究打ち合わせ会議の開催・・・研究打ち合わせのミーティングを年間5回開く(その内、1回は小規模のワークショップを開催)。1年目の研究活動の総括をするともに、今後の研究活動の準備・調整を行う。毎回の打ち合わせでは、引き続き、関連史料の調査状況の報告、研究分担者の研究の中間発表を行う。 (2)関連史料の所蔵状況に関する調査及び収集の継続・・・戦時上海メディアに関して未発掘史料を可能な限り系統的に調査するため、イギリス・フランス・中国において継続調査を行う。A)イギリス調査:議会図書館、London大学、National Ardhivesにおいて史料の所蔵状況について調査を行う。必要に応じてマイクロフィルム撮影または史料複写等も行う。フランス調査:国会図書館、Nanteの外務省・海軍公文書館にて同様の調査を行う。必要に応じてマイクロフィルム撮影または史料複写等も行う。B)中国調査:上海図書館・南京第二歴史档案館、中国国家図書館(北京)において、特に邦文史料の調査を行う。必要に応じてマイクロフィルム撮影または史料複写等も行う。 (3)情報の共有と発信・・・以上の調査過程で獲得された情報は、研究会において運営しているホームページを利用してインターネット上でも公開する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度に購入を予定していたマイクロフィルムその他の史料が、当初の予想額より少なかった為である。中国における史料の入手手続きが複雑である為、年度初めに計画していた史料数より実際には少ない数の史料の購入となった。 初年度の経験を生かして、平成25年度においてはさらに精力的に海外の史料所蔵状況を調査し、史料の購入に努力する予定である。
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Research Products
(24 results)