2014 Fiscal Year Annual Research Report
戦時上海におけるメディア(新聞・雑誌)の総合的研究
Project/Area Number |
25284135
|
Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
石川 照子 大妻女子大学, 比較文化学部, 教授 (50316907)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 将久 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 教授 (00298043)
小浜 正子 日本大学, 文理学部, 教授 (10304560)
岩間 一弘 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (10364902)
邵 迎建 徳島大学, 大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部(総科), 教授 (30375315)
大橋 毅彦 関西学院大学, 文学部, 教授 (60223921)
高綱 博文 日本大学, 通信教育部, 教授 (90154799)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 上海 / メディア / 日中戦争 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.関連史料の所蔵状況に関する調査及び収集・・・研究代表者と分担者それぞれの個別の史料調査以外に、戦時上海の文化・文学活動を研究している、関西の中日文化協会研究会との合同史料調査を、本年も行った(2014年9月上旬。長春・ハルビン・満洲里・大連)。その結果、史料の所蔵状況を具体的に把握することができた。
2.研究会・ワークショップの開催・共催・・・2014年6月14日、10月11日、また、8月9日には東京で、ワークショップ「占領地・植民地における<グレーゾーン>を考える―国際比較の視点から―」を主催し、2015年1月11日には中日文化協会研究会主催のワークショップ「戦時上海の文学空間を考える -〈中日文化協会〉を起点として-」に参加した。
3.ホームページの構築・運営・・・国内外で調査・収集した史料をホームページに掲載することをめざして、ホームページの構築作業を終え、現在はその運営を開始している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度に以下の研究実績をあげた。 (1)計画確認・打ち合わせ・・・全体の研究計画に関する研究課題の確認・役割分担について打ち合わせを行い、これを全体の準備会議として位置づけるとした。実際に6月14日、9月の中国調査期間中、3月14日には共同研究の打ち合わせのミーティングを実施し、共同研究体制の充実を目指した。(2)関連史料の所蔵状況に関する調査及び収集・・・戦時上海メディアに関して未発掘史料を可能な限り系統的に調査するため、国内、中国等各地の史料文書館、図書館等において関連史料の分布(所蔵)状況の調査を行った。(3)収集関連史料のデジタル化と閲覧システムの構築・・・戦時上海メディアに関して国内外で調査・収集した史料は、「目録」を作製して適時日本上海史研究会のホームページに掲載する事を行っており、その運営作業が進行している。(4)研究打ち合わせ会議の開催・・・国内の研究代表者・分担者による研究打ち合わせ会議を東京で開催するとしたが、6月、8月、10月に研究会を開催した。また、8月と1月にはワークショップを開催・参加し、(2)によって把握された史料分布状況を報告して情報を共有し、そこから見えてくる今後の研究体制の方向性等について、多様な角度から検討を加えた。(5)情報の共有と発信・・・以上の調査過程で獲得された情報は、各自現有のパソコン等を利用して記録整理すると共に、共同研究者間で情報を共有している。さらに、研究の進行状況及び成果については、すでに日本上海史研究会において運営しているホームページを利用してインターネット上でも公開しており、この運営も研究協力者が担当している。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究の目的・・・(1)日本上海史研究会を基盤として、戦時上海に関する共同研究体制を組織する。(2)戦時上海メディアに関して史料を調査しマイクロフィルムとして収集、デジタル化してネット上の閲覧検索システムを構築する。(3)史料分析を進め、定期的に研究会、国内外で開催するワークショップや国際シンポジウムで研究成果を報告・公表する。(4)その成果は、日本上海史研究会のホームページで適時公開すると共に、共同研究のまとめとして論文集を刊行する。
*次年度(平成27年度の研究実施計画) (1)研究打ち合わせ会議の開催・・・研究打ち合わせのミーティングを3回開き、研究の進捗状況を確認するとともに、各分担者がテーマについて研究状況をまとめ、公表するための準備報告を行う。また、関連史料の所蔵状況に関する調査結果をまとめる。(2)関連史料の所蔵状況に関する調査及び収集の継続・・・戦時上海メディアに関して未発掘史料を可能な限り系統的に調査するため、国内、中国等海外での各自の史料調査を継続する。(3)国際シンポジウムの開催・・・2015年10月2~4日まで奈良大学で、中日文化協会研究会と共催で国際シンポジウムの開催を計画している。国内研究者のみならず、中国、香港、アメリカの研究者も招聘して、3年にわたる研究を集約し、共同研究者全員の研究成果を持ち寄って議論を深め、総合的な分析を行い、今後の研究の方向性を議論する。なおこのシンポジウムは、本共同研究参加者以外にも公開する予定である。(4)論文集の刊行・・・3年間にわたる研究の成果を、論文集として刊行する計画がすでに進行している。2015年8月末に初稿を提出し、書き直し作業を経て、2016年中に刊行予定である。(5)情報の共有と発信・・・以上の調査過程で獲得された情報は、研究会において運営しているホームページを利用してインターネットでも公開する。
|
Causes of Carryover |
平成26年度に購入を予定していた史料が、当初の予定額より少なかった為である。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成26年度の経験を生かして、平成27年度においては引き続き国内、海外の史料所蔵状況の調査と史料の購入の努力をする予定である。 さらに10月に開催予定の国際シンポジウムに関して、多額の研究助成金を使用する見込みである。
|