2014 Fiscal Year Annual Research Report
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25284164
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中島 弘二 金沢大学, 人間科学系, 准教授 (90217703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺野 敏久 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (00284125)
森 正人 三重大学, 人文学部, 准教授 (10372541)
石山 徳子 明治大学, 政治経済学部, 教授 (70386415)
橘 セツ 神戸山手大学, 現代社会学部, 教授 (70441409)
伊賀 聖屋 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (70547075)
福田 珠己 大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (80285311)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 自然の地理学 / 自然の社会的構成 / 自然の政治学 / 自然の商品化 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画の2年目にあたる本年度は、グループ全体の成果として、1回の研究集会(2015年1月24日-25日)と、人文地理学会の機関誌「人文地理」66巻6号(2014年12月発行)に "Rethinking geographies of nature" と題する特集を中島の編集と本科研メンバーの寄稿により発表した。 研究集会(東京)の1日目は、中島と福田の案内で「<移動>と自然」と題したエクスカーションを行い、都市内ランニングが盛んな代々木公園や原宿周辺、国立競技場、明治神宮の森などの見学を通じて、都市における自然と身体の関係やエコロジーとナショナリズムの関係について議論を交わした。また2日目は、石山「アメリカ核開発の一拠点、ハンフォードサイトの「自然」」、橘「スコットランド西部アイオナ島における自然、聖地、芸術、庭園をめぐる地理的想像力」、浅野「Rethinking of my studies: 環境運動と環境問題/「自然」の保全と利用」と題する3本の研究発表を行った。 また、「人文地理」66-2 "Rethinking geographies of nature" 特集号は、平成25年度に京都市で開催された国際地理学会連合京都会議における本科研グループ主催の2つのセッションの成果をもとに編まれたものであり、本科研のメンバー(中島2本、淺野、伊賀、橘、森、Bolthouse)と英国エジンバラ大学のCharles Watkins教授による英語論文8本が掲載された。 そのほか、各メンバーが「経済地理学年報」などの学会誌や大学紀要等にそれぞれの論文を発表したほか、ポーランドで開催されたInternational Geographical Union Regional Conference in Krakow(中島、福田)や大阪市で開催されたThe 7th East Asian Regional Conference in Alternative Geography(中島、森)、インドネシアで開催されたThe 5th Biannual International Conference on Aceh and Indian Ocean Studies(伊賀)など、国際学会における研究成果の発表も積極的に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は全体研究会を1回開催するとともに、「人文地理」66巻2号に本科研メンバーによる英文特集号 "Rethinking geographies of nature" を刊行することができた。当初の予定では平成26年6月頃にもう一回、英文特集号の内容を検討する全体研究会を開催する予定だったが、開催予定時期と英文特集号の締切日が重なったため、開催することができなかった。しかし、メンバー間での論文原稿のやりとりやメールでの意見交換により、英文特集号の内容については実質的な検討を行うことができたため、結果的には支障なく英文特集号を刊行することができた。また、各メンバーの論文刊行や研究発表も順調に行われており、研究計画は全体におおむね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目は本科研費の最終年度であり、研究の取りまとめと成果発表が中心となる。 全体回研究会を6月と1月の2回開催し、理論・方法論班、自然の社会的構成班、自然の政治学班、自然の商品化班それぞれによるこれまでの研究成果の発表と、3月の日本地理学会シンポジウムに向けた研究打ち合わせを行う。以上をふまえて、2016年3月に早稲田大学で開催予定の日本地理学会春季学術大会での「日本における自然の地理学の展開」公開シンポジウムを本科研メンバー主催で開催する。また、これらのほかに海外への研究成果の発信として、2015年7月にロンドンで開催予定の国際歴史地理学会大会や10月に香川県で開催予定の東アジア環境史学会大会等において研究成果の発表を行う予定である。これらをふまえて、最終的に本科研の研究成果を書籍化する方向で検討している。
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Research Products
(32 results)