2016 Fiscal Year Annual Research Report
Protection of human rights of patients in the infectious disease policy
Project/Area Number |
25285017
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
鈴木 静 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (80335885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 恵子 (末永恵子) 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (10315658)
棟居 徳子 金沢大学, 法学系, 准教授 (50449526)
西山 勝夫 滋賀医科大学, 医学部, 名誉教授 (60077691)
土屋 貴志 大阪市立大学, 文学研究科, 准教授 (90264788)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 患者の人権 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の研究実績は、これまでの調査研究の成果を日本におけるハンセン病問題へ還元すべく学会報告を精力的に行った。2016年4月に、最高裁判所が「特別法廷」問題に関して調査報告を公表したため、国内外での議論状況を整理しつつ、この課題に焦点を当てたことが特徴である。 国内状況を踏まえ、ノルウェーにおける患者の人権保障に関する研究成果は、日本社会福祉学会全国大会および民主主義科学者協会法律家部会2016年度学術総会等において報告した。特に、後者では、ハンセン病回復者藤崎陸安氏、弁護士内藤雅義氏とともに共同報告を行い、司会は連携研究者の井上が行った。藤崎氏はハンセン病回復者であり、自身の体験や患者運動の中身に触れながら、患者の命を軽んじる政策が日本のハンセン病政策の根幹であったことを明らかにした。長年にわたる人権侵害を許したのは、法律家等の専門家であり、療養所の実態を知ろうとしなかったと言及した。内藤氏はハンセン病国賠訴訟、全生園医療過誤訴訟を経て現在、家族訴訟代理人であり、法実務家の立場から、日本のハンセン病患者らに対する人権侵害が放置された要因について、国家および社会との対応のあり方から検討した。原発事故被害も視野に入れ、偏見があると「事実」が見えなくなることを指摘した。 鈴木は、2名の報告を受け、日本におけるハンセン病法制に対し法学的視点からの検討の欠如していたことを批判し、ハンセン病の政策モデルの一つであるノルウェーとの比較を行った。最後に、法学界の責任の果たし方 について問題提起を行った。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)