2014 Fiscal Year Annual Research Report
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25285066
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Research Institution | Matsuyama University |
Principal Investigator |
松井 名津 松山大学, 経済学部, 教授 (10320110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 弘毅 福井県立大学, 経済学部, 准教授 (20286157)
久保 真 関西学院大学, 経済学部, 准教授 (30276399)
原谷 直樹 群馬県立女子大学, 国際コミュニケーション学部, 講師 (30707138)
中澤 信彦 関西大学, 経済学部, 教授 (40309208)
佐々木 憲介 北海道大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (50178646)
只腰 親和 中央大学, 経済学部, 教授 (60179710)
江頭 進 小樽商科大学, 商学部, 教授 (80292077)
上宮 智之 大阪経済大学, 経済学部, 准教授 (80580828)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 方法論 / 経済学 / 国際研究者交流 多国籍 |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度は当該科研費研究メンバーを中心とした研究会を3回にわたり行うとともに、メンバー各自が海外学会での報告を行った。 今年度の研究実績として、James E. Alvey氏を招聘して北海道大学で開催した研究会がある。Alevy氏が経済学方法論と規範的あるいは哲学的次元との関わりに関してAdam Smithの初期著作を中心とした研究報告を行った(ETHICS AND ECONOMICS IN ADAM SMITH'S EARLY WORKS)。この後、研究メンバー各自が進行中のテーマについて英語で報告を行うとともに、Alvey氏を交えたディスカッションを行った。また中澤が2014年7月のHESTAで報告を行ったほか、久保、上宮が海外学会誌に投稿している。 本科研費研究の中心課題である方法論における4つの次元の妥当性に関しては各自の研究が深化するとともに課題が生じてきている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本科研費研究の中心課題である方法論における4つの次元の妥当性に関して、各自の研究が深化するとともに、次のような課題が見出された。1)各自の研究対象において想定した次元と他の次元との間に密接で有機的な関連があり、単純に両者を切断することができないこと、2)研究対象者が使用している言葉とその前後の時代で使用されている言葉が直接的に対応しないという時代性の問題。このような問題は研究当初より予想されていたものである。1)に関しては研究対象における関連を明示することによって、4つの次元の関連性がより明確に提起できると考えている。2)に関しては各メンバーでの情報共有とディスカッションをより深めることが必要であるが、研究対象に忠実でありながらも、通史的に相互連環が明示できるような用語の探索、関連性の明記に工夫が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
進捗状況に若干の遅延は見られるが、当初予想された範囲内に収まっている。 とくに課題2に関しては、メンバー相互のディスカッションとともに、科研費研究メンバー以外の各時代を手がける研究者とのディスカッションが必要である。最終成果を学会全体に対して実りあるものとするために、本年度は成果のまとめとともに、各学会での報告等で他の研究者とのディスカッションを深める予定である。
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Causes of Carryover |
経済学にかかわらず方法論総体を研究する学者が北欧特にヘルシンキに偏在しているため、ヘルシンキでの調査研究及び研究会参加と国際交流を予定していた。が、年度中途で翌年度(2015年)に方法論を対象とする学会の総会がヘルシンキで開催されるとの情報が得られた。 本科研費研究で設定した方法論における4次元の妥当性を、より広範囲に国際的に問い直し、新たな知見を得るためには、2015年に開催される国際学会に出席することが有益であると判断し、渡航を繰り延べた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度開催予定のヘルシンキでの国際学会に出席するとともに、国際学会を契機に現地で開催される予定の研究会等に出席し、本研究で設定した4次元の妥当性と限界を明らかにする。
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Research Products
(18 results)