2015 Fiscal Year Annual Research Report
傾注獲得戦略に関する理論構築と実証:企業の傾注ベース論の発展を目的として
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25285121
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
三橋 平 慶應義塾大学, 商学部, 教授 (90332551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ALCANTARA L.L. 立命館アジア太平洋大学, 国際経営学部, 准教授 (10584021)
閔 廷媛 九州大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (30632872)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 傾注ベース論 / 認知的コスト / 限定合理性 / 認知の節約家 / 組織行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は以下の通りであった。オープン・システム理論では,マネージャーの外部環境に対する自動的傾注が前提とされ,その後の修正要求に対しても,抜本的な対応がなされないまま,組織の理論は発展してきた。これに対し,企業の傾注ベース論では,限定合理的なマネージャーは選択的に外部環境に傾注を行うとし,傾注割当パターンの理解が,組織の行動と価値創造の説明につながるとしている。そこで本研究課題では,傾注ベース論を発展させ,未提示となっている主要命題を明確にし,傾注の観点から組織行動を説明,さらに,傾注獲得のために,マネージャーが採用すべき戦略を明示,することである。 実績の概要は以下の通りである。まず第1に,自動車部品メーカーによる海外進出,および,市場進出データを用いた論文を発表した。この論文では,多市場コンタクト理論において,経営者が2つ以上の市場に埋め込まれている際に枯渇するであろう傾注資源をどのように振り分けているのか,という問題に取り組んだ。その結果,常に一方のコンタクトの影響だけを受けて行動する仮説が支持されたが,調整コストが低い小規模の企業の場合には,どちらか高いコンタクトの影響だけを受けて行動する仮説が当てはまることが明らかになった。第2に,企業がアライアンス・パートナーを探索する際に生じる傾注資源の枯渇問題を取り扱った論文を発表した。仮説としては,企業はローカル・ネットワークを通じて探索を行う,この探索は認知的コストを削減し,傾注資源の節約につながるが,限定された探索はパートナーとのマッチング・クォリティを低下させるという仮説を立てた。グローバル航空会社データを用い,アライアンス・パートナーとの2つの側面におけるマッチング・クォリティを検証した結果,仮説が支持され,傾注資源の節約と埋め込まれたパートナーの低マッチングの関係を明らかにすることができた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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