2013 Fiscal Year Annual Research Report
アジアの「体制移行国」における高等教育制度の変容に関する比較研究
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25285230
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Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
南部 広孝 京都大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (70301306)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 均 京都大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (50211983)
大塚 豊 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (00116550)
楠山 研 長崎大学, 教育学部, 准教授 (20452328)
石川 裕之 畿央大学, 教育学部, 准教授 (30512016)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 教育学 / 体制移行 / アジア / 高等教育 / 社会主義 |
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| Research Abstract |
４か年の研究計画の初年度にあたる平成25年度には，①「体制移行国」の類型化に関する理論的検討、②対象国の高等教育制度に関する文献資料の収集・分析、③対象国の高等教育制度及び高等教育改革に関する現地聞き取り調査という３つの作業を行った。
①に関しては、教育学分野で「体制移行」の観点を含んで展開されている先行研究及び政治経済学分野での「体制移行」に関する理論的研究の収集を行い、その分析を進めた。その際中心となるのは、この研究において「体制移行」として定義づけた1990年代以降に本格化した社会主義体制からの移行であるが、それに加えてそれ以外の国家体制の変容も視野に入れて理論的な検討を行った。同時に、社会主義体制の多様なありようについても検討を進めた。
②及び③については、研究代表者、研究分担者（４名）、連携協力者（１名）、研究協力者（３名）で分担して作業を進めた。本研究開始時点ですでに資料の収集・分析が比較的進んでいた中国、ベトナム、カンボジア、ラオス、インドについてはそれを基礎として先行的に取り組み、それ以外の対象国に関しては国家体制及び高等教育制度の変遷と現況に関する資料収集を行った。また、本研究課題の経費による訪問のほか、その他のさまざまな訪問の機会を利用して、中国、カンボジア、ベトナム、ミャンマー、ラオス、インドにおいて、政府関係者、大学関係者、研究者などを対象とした聞き取り調査及び一次資料の収集を実施した。
平成25年９月には、研究枠組みの共有と各研究者が分担している対象国の情報を整理することを目的として研究会を開催した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
４カ年の研究計画は研究開始前の準備と参加する研究者個人のこれまでの国別研究をふまえて構想されており、初年度にあたる平成25年度は、これらを基礎として研究目的に沿って研究が進められた。「体制移行国」における高等教育変容に関する理論的検討では、「体制移行」に関する政治経済学分野の研究や、「体制移行」の観点を含む教育学分野の研究を渉猟し、本研究課題における国家類型の検討を行った。各国の分析では、課題に取り組む研究者によって分担され、それぞれの国における国家体制及び高等教育制度の歴史的変遷と現状、改革の展開などについて文献研究、現地での聞き取り調査を実施した。平成25年度に予定していた現地調査のうちいくつかの国については実施することができなかったが、文献研究を積極的に進めることによって補完した。
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| Strategy for Future Research Activity |
初年度は研究計画に沿っておおむね順調に展開できているので、第２年度以降も引き続き、本研究に参加している研究者による国別研究と、それらもふまえた全体的な理論枠組みの検討・精緻化を進めていく。海外での現地調査は、当該国・地域の政治的社会的状況によっては実施できないこともあるが、その場合には、よりきめの細かい文献研究や、国内外での研究者ネットワークを通じた情報収集によって補完していくものとする。また、第２年度には、２年間の研究成果をとりまとめた中間報告書の刊行を予定しており、その公表によって研究内容のよりいっそうの深化を図りたい。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本課題では主たる研究手法の１つとして海外での実地調査がある。平成25年度に予定していた実地調査のうち、バングラデシュは同国の政治的社会的状況が不安定であるとの情報を得たことから、研究代表者の判断で実地調査の対象からはずした。また、北朝鮮の高等教育に関する資料収集を中心に韓国及び中国で実施する調査は、資料の存在が明らかになっている機関との間で具体的な調査実施日程を詰めることができず、平成26年度へ延期した。いずれも文献研究によって情報の補完を進めたが、経費使用としては翌年度への繰り越しとなった。
バングラデシュ、北朝鮮ともに、国内での文献研究のみでは情報データの収集に限界があり、海外調査が欠かせない。バングラデシュは政治的社会的状況を見極め、安全が確認された時点で調査の実施に移る。北朝鮮の高等教育に関する韓国及び中国での調査は、すでに対象機関とのコンタクトはできているので、訪問日程を調整して平成26年度に行うことが可能である。
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Research Products
(6 results)
