2015 Fiscal Year Annual Research Report
途上国の前期中等教育における学校改善実践に関する国際比較研究
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25285232
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
吉田 和浩 広島大学, 教育開発国際協力研究センター, 教授 (70432672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤村 信英 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (30294599)
小澤 大成 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (60253241)
日下部 達哉 広島大学, 教育開発国際協力研究センター, 准教授 (70534072)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 学校改善実践 / 実践としての教育開発 / アジア・アフリカ諸国 |
Outline of Annual Research Achievements |
計4年間の研究計画のうち3年目にあたる平成27年度は、代表者である吉田、研究分担者である日下部達哉(広島大学)、研究協力者である大塲麻代(大阪大学)、西向堅香子(広島女学院大学非常勤)によって、米国、カナダに母体がある比較国際教育学会(CIES)(バンクーバー)の第50回大会において、これまでの成果をふまえた形で、「途上国の中等教育制度拡充の中で達成されたこと、達成されてないこと」、さらに「達成されていない部分でいかに現場レベルで改善実践を行っているか」について発表した。さらに世界の関連研究者とも本研究課題についての対話をはかった。これにより、「計画としての教育開発」が何を達成し、何を課題として残したか検討した。 これら国際学会発表の成果に加えて、27年度は、国内の教育開発分野では唯一の査読誌である『国際教育協力論集』第17号において、「途上国の前期中等教育における学校改善実践に関する国際比較研究Ⅰ」の特集を組んだ。誌上では、研究の概観、小澤大成(鳴門教育大学)によるウガンダの事例研究、大塲によるケニアの事例研究、日下部、グエン・チー・タン(ベトナム国家大学ハノイ校)によるベトナムの事例研究、西向、クリストファー・ヨウ・キー(ケープコースト大学)によるガーナの事例研究が掲載され、最終年度に予定する国際比較研究のための基礎データが掲載された。 最終年度である28年度には、エチオピア、カンボジア、マラウィ、インドネシアの研究、及び、集大成として計8か国の国際比較研究が同誌上で掲載される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
学会発表のみならず、本研究における事例対象国・地域8か国のうち、4か国について、国内査読誌上での特集が組まれるなど、研究成果が既に論文として結実している。これにより、最終年度である28年度には、さらに発展的な国際研究会議が開催できる見通しが立った。これらの理由により、当初の計画以上に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である平成28年度は、研究のまとめとして「自立発展的な中等学校の学校改善実践にむけて」(仮題)に関する国際研究会議(インドネシア・バンドン)を行う。この会議には、国際社会から様々な教育関係のステークホルダー達を集め、研究者だけではなく、関心のある人々全てに公開する。 また28年度は、国内の教育開発分野では唯一の査読誌である『国際教育協力論集』第18号において、「途上国の前期中等教育における学校改善実践に関する国際比較研究Ⅱ」の特集を組むこととしている。誌上では、エチオピア、カンボジア、マラウィ、インドネシアの研究、及び、集大成として計8か国の国際比較研究が同誌上で掲載される予定である。
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Causes of Carryover |
研究協力者の成果発表を行うための予算として確保していたが、本務の都合等により、学協会日程との都合がつかなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度においても研究協力者の成果発表のために確保しており、早期に日程を定め、確実な執行をする予定である。
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