2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25286017
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
津田 明彦 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (20359657)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | ナノ材料 / ナノファイバー / 分子機械 / 超分子化学 / 音物性 |
Outline of Annual Research Achievements |
音響学と化学の異色な組合せによる新しい科学の創造を目指し、音楽の音による動的な溶液の流れに反応することができるインテリジェントナノファイバーの開発を企てた。溶液を伝播する音の振動に高感度で配向する音響配向高分子の開発を目指し、剛直な直鎖状共有結合ポリマーを設計した。より硬く剛直性の高い高分子を得るために、meso-meso結合ポルフィリン多量体(ZPn)とエチニレン架橋型ビピリジン(DPA)による錯体形成を期待し、ラダー状超分子二重鎖錯体の開発を行った。過去に報告されている方法にしたがって、亜鉛ポルフィリン多量体ZPn (n = 2, 4, 6, 8, 10, polymer) および二座配位子DPAの合成を行った。ZP2に1.0当量のDPAを添加し、1H NMRを測定したところ、223 KでZP2とDPAのピークがともに大きくシフトし、2:2の二重鎖錯体の形成が確認された。ZP4およびZP6では273 K、ZP8では293 K、ZP10に至っては308 Kという室温よりもかなり高い温度で二重鎖錯体の形成が確認された。さらに長く分子量分布のあるポルフィリンポリマーZPpolyにモノマーユニット換算にして0.5等量のDPAを添加するとサンプル溶液の粘度が著しく向上し、同様に二重鎖錯体の形成が確認された。またそのサンプル溶液は273 Kに冷却するとオルガノゲルを形成した。このゲルをSEMにより観察すると、マクロポーラス構造(~10μm)を持つキセロゲルであることが明らかになった。分子量分布を持つZPpolyがヘテロな集合化をすることで三次元網目構造を形成することで、このようなゲルの形成が可能になったといえる。我々の知りうる限り、有機超分子により形成されたマクロポーラスゲルは過去に報告されておらず、新奇な機能性マテリアルとして今後の展開が期待される。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(19 results)