2013 Fiscal Year Annual Research Report
高強度マルチギガヘルツコムを用いた広ダイナミックレンジ分光・形状計測
Project/Area Number |
25286065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
柏木 謙 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10509730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒川 隆志 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (40302913)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 光周波数コム / 光パルスシンセサイザ / 分光分析 / 干渉計測 |
Research Abstract |
平成25年度は,光周波数コムの雑音低減とスペクトルのシフト手法について検討した. 本研究課題では,周波数間隔が広くかつ広い帯域を持つ光周波数コムを利用する.その広い帯域を実現するために高い強度に増幅した光パルスを利用することから,生成した光周波数コムの雑音が多いという問題があった.光周波数コムを広帯域化する高非線形ファイバの特性を検討・改善することにより,全帯域に渡って高いコントラストをもつ12.5 GHz間隔の光周波数コムを生成することができた. 光周波数コムの種となる光パルスに変調を掛けることが本課題の1つのキーである.まず,光パルスに変調を掛けてパルススペクトルの周波数シフトができることを確認し,続いてそのパルスを利用して帯域拡大した光周波数コムのスペクトルもシフトできた.そして,そのシフト幅も光周波数コムの周波数間隔以上とすることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以下の理由でおおむね順調に進展していると判断した. 1. 広帯域の光周波数コムの雑音の抑圧による光スペクトルのコントラストの向上 2. 光パルスとそれから広帯域に生成した光周波数コムのスペクトルシフトを変調により実現 3. 光周波数コムの周波数間隔以上のスペクトルシフトの実現
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Strategy for Future Research Activity |
光周波数コムの各コム成分の強度と位相を高精度に測定するために,光周波数コムを生成するパルス列の中で異なる2つのパルス間を干渉させる. 広い帯域の光周波数コムの時間波形は非常に複雑であるため,まずは比較的容易に実現可能な狭い帯域の光周波数コムのパルス間干渉について検討する.その後,隣接コム間が干渉する変調を施す手法とパルス間の位相が異なる変調を施す手法の両方について検討を進める.これらの干渉後の光スペクトルを正確に測定するためのヘテロダイン検出手法についても検討する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主な理由は,人件費・謝金を必要とする作業を研究代表者が行ったためである. 主に,国内外での発表のための費用,論文の掲載料の支出を予定している.
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Research Products
(2 results)