2013 Fiscal Year Annual Research Report
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25286078
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Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
佐々木 浩一 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50235248)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
明石 治朗 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, その他部局等, 准教授 (20531768)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | プラズマ支援燃焼 / プラズマ支援着火 / レーザー着火 / 非平衡燃焼化学 / 誘電体バリア放電 / レーザー誘起蛍光法 |
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| Research Abstract |
最近になって高い注目を集めるようになったプラズマ支援燃焼の研究において，非平衡プラズマの高エネルギー電子が燃焼化学反応をどのように変化させるのかに関するミクロな視点からの理解を得ることが本研究の目的である。
当初の研究計画において，平成25年度には，メタン/酸素/アルゴンの混合ガスにおいて誘電体バリア放電を生成し，その中でレーザー着火実験を行って，着火特性におよぼす非平衡プラズマの効果を調べる計画であった。これについては，専用の実験容器を設計製作し，実験を開始する準備を整えた。なお，この実験で用いるYAGレーザーを本予算外で調達できたので，その予算(基金分)を平成26年度に繰り越し，充足率から単年度での調達が困難化していたFT-IR装置を平成26年度に整備できるように努力した。
一方，燃焼状態にあるメタン火炎におけるプラズマ支援効果のミクロな理解は，当初計画において最も難易度の高い課題に位置づけ，平成27年度に研究する予定であったが，レーザー誘起蛍光法を用いたOHラジカル密度計測を含む詳細なプラズマ・火炎診断を実施したところ，有用な実験結果が得られたので，本年度は先行してこの実験に注力した。その結果によると，プラズマ支援燃焼において最も重要なラジカル種と一般に想定されているOHラジカルについては，プラズマの高エネルギー電子の生成と時間的に相関しない密度変化を示し，高エネルギー電子によって生じる燃焼化学反応変化の高次の効果としてOHラジカル密度が変化するものの，非平衡化した燃焼化学反応系の根底にあるのではないことがわかった。一方，電子励起状態OH(OH(A))は，プラズマの高エネルギー電子と時間同期して密度が増加し，それは電子衝突励起によるものではなく燃焼化学反応の変化によることから，H(A)を生成する反応が高エネルギー電子の効果を比較的直接的に受けているとの示唆を得た。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画で平成25年度の実施予定のレーザー着火実験のための専用の装置を整備した。レーザー着火実験の進展は平成26年度に持ち越しとなったが，平成27年度に実施予定の燃焼状態にあるメタン火炎におけるプラズマ支援効果に関する研究を先行し，成果が得られた。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成26年度には，平成25年度に整備した装置を用い，メタン/酸素/アルゴン混合ガス中で誘電体バリア放電を生成し，その中でのレーザー着火実験を実施する。また，当初計画において平成27年度に予定の燃焼状態にあるメタン火炎におけるプラズマ支援効果に関する研究が進展しているので，平成26年度においてもこれを継続する。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究に専用で使用できるYAGレーザー装置を購入する予定であったが，これを別途整備することができた。一方，申請金額に対する予算充足率の不足から，次年度に購入を予定しているFT-IR装置として十分な性能の装置を調達困難な状況にあるので，YAGレーザー相当予算を次年度に繰り越し，十分な性能のFT-IR装置を購入できるようにすることが次年度使用額が生じた理由である。
本研究を遂行するのに十分な性能のFT-IR装置を購入するための経費に充当する。
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