2015 Fiscal Year Annual Research Report
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25287053
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大橋 正健 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (80213833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山元 一広 東京大学, 宇宙線研究所, 助教 (00401290)
内山 隆 東京大学, 宇宙線研究所, 准教授 (60361656)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 重力波 / レーザー干渉計 / 極低温 / 光学薄膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、低温で超安定光共振器(ファブリーペロー共振器)を実現しようとするものである。近年、光共振器の揺らぎの一つとして誘電体多層膜コーティングに起因する熱雑音が深刻であることがわかってきた。通常、光に対する超低損失コーティングとしてTa2O5とSiO2の交互層が使われているが、このうちTa2O5の機械損失が大きいからだと推定されている。光共振器を極低温に冷却することにより、この熱揺らぎをかなり低減することが可能であるが、さらに技術開発が進んで装置の感度が上がれば、いすれこの熱揺らぎによって光共振器の性能が左右されることになる。その時に備えて、主として低損失の誘電体多層膜コーティングを開発することを本研究の第一目的としている。この開発研究の結果、将来の重力波検出器の感度を向上することが可能となり、重力波天文学の推進にも貢献することになる。 今年度も昨年度に引き続き、サファイア薄板(円板)に誘電体多層膜コーティングした測定サンプルの機械的Q値を測定した。その中でも特に、昨年度の測定結果をもとに20K前後について詳しく機械的Q値を測定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ミラーコーティングの極低温での測定に際し、測定装置の性能を上げるために、サファイア薄板の固定治具の再製作などを行った。それに想定以上の時間を要したため、最終的なミラー製作まで至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
光吸収の小さなサファイア基板を研磨し、コーティングを施して、超安定光共振器を構成するためのサファイアミラーを実現することを目標とする。
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Causes of Carryover |
ミラーコーティングの機械ロスの測定に際し、測定装置の性能を上げるために、サファイア薄板の固定治具の再製作などを行った。それに想定以上の時間を要したため、全体スケジュールが遅れて、研究期間を延長する必要が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
光吸収の小さなサファイア基板を研磨して、それにコーティングを施したミラーを製作する。
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