2017 Fiscal Year Annual Research Report
Massive gravityとその宇宙論への応用
Project/Area Number |
25287054
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山口 昌英 東京工業大学, 理学院, 教授 (80383511)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 重力理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、ghost不安定性を生じない高階微分を含む理論について調べました。点粒子を扱う解析力学の場合において、三階微分まで持つ系において、Ostrogradsky ghostが存在しない条件を調べました。二階微分までを持つ系においては、ハミルトニアンに現れる運動量の線形依存性を取り除くことがghost不安定性を生じない必要十分条件でしたが、三階微分を含む系においては、これは必要条件に過ぎないことが分かりました。ハミルトニアンに現れる運動量の線形依存性を取り除いた後でさえも、元の変数の二階微分に相当する正準変数がハミルトニアンに線形に現れ、これを除かない限り、ghost不安定性を取り除いたことにならないことを示しました。また、全てのghost不安定性を取り除く条件を求め、また、これらの条件が満たされている場合には、運動方程式を二階の微分方程式まで落とせることを示しました。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
近年提唱されたMassive gravity理論がなぜghost自由度を出さずに安定であるかの理解が着実に深まってきているから。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き、ghost不安定性を生じない高階微分を含む理論について調べると共に、これまでに得られた成果を発表します。
|
Causes of Carryover |
世界での研究の動向をより正確に把握するため、他の一線の研究者を訪問したり、成果を発表するため繰り越しました。
|