2015 Fiscal Year Annual Research Report
生体分子の構造遍歴ダイナミクスと機能発現の分子機構の理論的解明
Project/Area Number |
25288011
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
斉藤 真司 分子科学研究所, 理論・計算分子科学研究領域, 教授 (70262847)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 階層的動力学 / 構造変化 / 時計タンパク質 / 分子動力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、多次元分光法・多時間相関関数のアイディアを一分子分光法に応用し、自由エネルギーなどの静的な解析では解明不可能かつ従来の実験結果の裏に隠された多様な構造揺らぎおよび変化を抽出する解析手法の確立を目指した。まず、構造揺らぎ・変化に関して、遅い変数を抽出する解析手法の開発を行った。今回開発した遅い変数、さらにその座標に沿って大きく変化・カップルする変数をを反応座標とし自由エネルギー面を描き、タンパク質の折れ畳み機構の解析した(Mori and Saito, J. Chem. Phys., 142, 135101 (7 pages) (2015).)。また、構造変化に関する三時間相関関数を求め、その二次元逆ラプラス変換により二次元寿命スペクトルを求めることにより、異なる時間スケールを持つ構造変化のカップリングがどのように時間変化するかを改正するための新しい手法の開発に成功し、リン酸転移酵素反応におけるドメインの構造変化に応用した(Ono, Takada, Saito, J. Chem. Phys., Special Topic on Multidimensional Spectroscopy, 142, 212404 (13 pages) (2015).)。この方法は理論計算に対する方法ではなく、時系列データがあれば実験データに対しても用いることができるものであり、イスラエルの実験研究者により実験データの解析に応用されている。また、機能発現に関する研究として、概日リズムを示すシアノバクテリアの時計タンパク質KaiCの局所的構造変化の解析を目的とし、実験研究を行っている秋山教授(分子研)らとともにATP加水分解反応の始状態に水が到達し難いこと等を明らかにした(Abe et al., Science, 349, 319-322 (2015).)。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Atomic-Scale Origins of Slowness in the Cyanobacterial Circadian Clock2015
Author(s)
J. Abe, T. Hiyama, A. Mukaiyama, S. Son, T. Mori, S. Saito, M. Osako, J. Wolanin, E. Yamashita, T. Kondo, and S. Akiyama
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Journal Title
Science
Volume: 349
Pages: 319-322
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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