2015 Fiscal Year Annual Research Report
オンサイト気化-質量分析によって水圏/気圏間の物質移動をはかる
Project/Area Number |
25288068
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
戸田 敬 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (90264275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大平 慎一 熊本大学, 自然科学研究科, 准教授 (60547826)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 水圏気圏 / フラックス / ジメチルスルフィド / 質量分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで,ジメチルスルフィド(DMS)について海水に溶存する量と海水と接する大気中の濃度双方を分析できるシステムを構築した。また,DMSの前駆物質であるジメチルスルフォニオプロピオネート(DMSP)も合わせて分析することが可能になった。これを用いて海岸にあるステーションにて1週間の分析を行った。得られたデータを解析し,これら3成分に明瞭かつ周期的な日内変動のあることが明らかになった。海水中DMSP濃度は,日中に高くなり,またそれに応じて溶存DMS濃度も日中増大した。一方,大気中DMS濃度は日中に減少した。これは,オキシダント濃度の増大により,DMSの分解が加速されたことに起因すると考えられる。従って,DMSの気液バランスは夜間に比べ日中に大きくずれていることになる。さらに,この結果を解析して,フラックスの変動を得ることに成功した。DMSフラックスとは,DMSの海水濃度と大気度の気液平衡からのずれにともない,海水から大気へ放出する速度のことである。これまでは1日あたりどのくらいのフラックスかは求められていたが,今回,このフラックス量は,物理的・化学的環境因子の変化にともなって,日内で大きく変動し,また毎日同様な変動パターンを示していることが示された。海洋から放出されるDMSは,大気へ導入される硫黄の約3分の1を占めると言われ,雲の凝結核になったり温暖化の程度を低減したりしていることが知られている。また,PM2.5の出発物質のひとつでもある。このDMSの放出が日内で変動する機構について考察し,有用な結果を示すことができた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Levels, indoor-outdoor relationship and exposure risks of airborne particle-associate perchlorate and chlorate in two urban areas in Eastern Asia2015
Author(s)
L. Yao, L. Yang, J. Chen, K. Toda, X. Wang, J. Zhang, d. Yamasaki, Y. Nakamura, X. Sui, L. Zheng, L. Wen, C. Xu, W. Wang
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Journal Title
Chemosphere
Volume: 135
Pages: 31-37
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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