2016 Fiscal Year Annual Research Report
Preparation of Organic-Inorganic Hybrid Monoliths and Their Functions
Project/Area Number |
25288090
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宇山 浩 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70203594)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | モノリス / 有機無機ハイブリッド / 相分離 / 多孔質体 / アフィニティークロマトグラフィー / セルロース |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は有機無機ハイブリッドモノリスを環境用途(水浄化)を中心に応用した。セルロースは水酸基を有しているため、カルボキシル基などの官能基を導入することが可能であり、水処理用吸着剤への応用が期待される。そこで、本研究では熱誘起相分離を利用して作製した酢酸セルロース(CA)モノリスの化学変換により、リン酸イオンを除去できるモノリスを開発した。CAをDMSOと水の混合溶媒に加熱下に溶解させ、冷却することで相分離を誘起し、モノリスを得た。メタノールに溶媒置換後、水酸化ナトリウムを用いて加水分解することでセルロースモノリスに変換した。CA濃度がモノリスの形成に与える影響について調べたところ、56~200 mg/mL の場合にモノリスが得られた。得られたモノリスの内部構造をSEMで観察したところ、CA濃度が高くなるにつれて骨格径が低下し、低濃度では粒子形態を形成した。ここではリン酸イオンとジルコニウムイオンの高い親和性に着目してリン酸イオン除去用モノリスを設計した。そのためにセルロースモノリスにカルボン酸基を導入し、これを基点にジルコニウムイオンの導入を試みた。カルボン酸の導入はセルロースの水酸基とクエン酸の反応により行った。セルロースモノリスをクエン酸溶液に浸漬し、減圧乾燥後、加熱した。次にジルコニウムイオン水溶液にカルボン酸変性セルロースモノリスを浸漬することでセルロースモノリス表面にジルコニウムイオンを担持した。ジルコニウム担持モノリスのリン酸イオン吸着挙動をフロー系で評価した。通常の通液処理の約10 倍の空間速度で10 ppmのリン酸イオン水溶液を通液したところ、約90%のリン酸イオンが除去された。一方、カルボン酸変性モノリスはリン酸イオンを全く吸着できなかった。この結果からジルコニウム担持セルロースモノリスのリン酸イオン除去材としての潜在性を明らかにした。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)