2015 Fiscal Year Annual Research Report
高分子の水和と構造転移のダイナミクスに関する基礎的研究
Project/Area Number |
25288099
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
前田 寧 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60242484)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 分子分光 / 一分子計測 / ナノ材料 / 応答性高分子 / 高分子溶液 / 高分子構造・物性 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)温度応答性高分子溶液の温度-圧力(T-P)相図の測定 高圧光学セルを用いて種々の温度応答性高分子水溶液の曇点測定を行い、得られたT-P相図を転移ギブズエネルギーの理論式を用いて最小二乗解析することにより、体積変化(ΔV)やエントロピー変化(ΔS)などの熱力学パラメータを求めた。共重合組成や溶媒組成が相転移現象に及ぼす効果を理解するために、N-置換アクリルアミド―N,N-二置換アクリルアミド共重合体の温度および圧力応答性を水/アルコール混合溶媒中で系統的に解析した。組成比が1:1のときに転移温度(Tp)が最低になることが知られているN-isopropylacrylamide (NiPAm)とN,N-diethylacrylamide (dEA)の共重合体(P(NiPAm-dEA))を解析して、ΔVとΔSの絶対値がこの組成で最小になることを明らかにした。また、アルコール/水混合溶媒中で測定したT-P相図はアルコールの疎水性が増すにしたがって、楕円の径が増し、高圧側にシフトした。ΔVに対して混合溶媒中のアルキル基の分率が重要であることが分かった。
(2)探針増強ラマンスペクトルの測定 走査プローブ顕微鏡(島津製作所)、正立型光学顕微鏡(オリンパス)に、新たに購入した冷却CCD検出器(プリンストンインスツルメンツ)を組み合わせたラマン分光装置を用いて探針増強ラマンスペクトルの測定を行った。金または銀で修飾した探針の先端に、長作動距離20倍対物レンズを通してレーザ光を照射し、金または銀ナノプレート上の高分子試料に接近させることで、その間隙に励起される局在プラズモンの効果でラマン散乱を増強させて、スペクトルを測定した。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(11 results)