2014 Fiscal Year Annual Research Report
単位構造の超薄型化による高性能PVCゲルアクチュエータの開発
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25289058
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
橋本 稔 信州大学, 学術研究院繊維学系, 教授 (60156297)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 人工筋肉 / アクチュエータ / 高分子ゲル |
Outline of Annual Research Achievements |
PVCゲルアクチュエータの低電圧化を目的として、エレクトロスピニング法によるPVCゲル不織布と導電性ゲル不織布を作製し、それらを組み合わせてアクチュエータを構成し、その特性を測定した。PVCゲル不織布の厚さは20~50μm、導電性ゲル不織布の厚さは50μmであった。導電性ゲルはカーボンブラックをPVCゲル溶液に配合し、エレクトロスピニング法で作製した。これらを組み合わせたアクチュエータに電圧を印加したところ、100Vで7%程度の収縮率を得ることができた。製法の改善により、エレクトロスピニング法により低電圧駆動PVCゲルアクチュエータが構成できることが示唆された。
一方、MEMS電極と薄膜PVCゲルを用いてPVCゲルアクチュエータを構成し、低電圧駆動の可能性を検討した。PVCゲル膜を薄膜化するために、PVCゲル溶液をスピンコータに滴下して製膜し、厚さ20μm~40μmのPVCゲル膜を作製した。MEMS電極は12.5μmの凸部を有する電極を製作し、陽電極とした。これらのPVCゲルアクチュエータに電圧を印加して特性を測定したところ、ゲル厚の薄いものほど多くの収縮率を得ることができ、厚さ20μmのPVCゲルを用いたアクチュエータでは、100Vの印加で8%程度の収縮率を得ることができた。さらなる薄膜化により大幅な低電圧化がはかれる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PVCゲルの薄膜化とエレクトロスピニングによる不織布ゲルにより、低電圧化の可能性が見えてきた。H27年度、PVCゲル膜や電極の作製方法をより最適化することにより、さらなる低電圧化が期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
エレクトロスピニング法によるPVCゲル不織布と導電性ゲル不織布の製作方法を改善し、安定した特性を得られるようにする。また、PVCゲル膜の薄膜化と凹凸形状をもつPVCゲル膜の作製により平板電極でも駆動可能なアクチュエータを製作する。さらに、電極のフレキシブル化により、大きな収縮率を得られるようにする。これらにより低電圧化を実現する。
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Causes of Carryover |
H25年度に作製したMEMS電極をH26年度にも引き続き使用することができたため、作成の必要がなく、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
MEMS電極を用いたPVCゲルアクチュエータの特性試験結果を評価したうえで、来年度電極の作製を検討する計画である。また、次年度使用額とH27年度請求額とあわせてPVCゲル薄膜や不織布の製作、フレキシブル電極の製作に必要な機器の購入に使用する計画である。
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