2015 Fiscal Year Annual Research Report
傾斜磁区を有する高感度・超小型磁界センサ開発と局所領域の微小磁界計測への応用展開
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25289119
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
菊池 弘昭 岩手大学, 工学部, 准教授 (30344617)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 磁界センサ / 磁区構造 / 応力腐食割れ / 強磁性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、さらなる素子の小型化実現のために、素子構造の工夫と、素子幅減少による磁場検出方向の反磁界低減について検討した。また、非破壊検査対象材料の一つであるSUS304の熱鋭敏化についても、昨年度から引き続きその強磁性化の振る舞いについて明らかにし、内部組織変化との対応についても検討した。以下、その結果をまとめる。 1. フォトリソグラフィ技術により三角形状素子を作製することで、30 μmまで素子を小型化し、そのインピーダンスの外部磁場に対する変化を実現した。2. FIBを用いて、素子幅を10 μm以下まで微細加工し、矩形状素子においても長さ30 μmの小型化に成功した。一方、 加工により磁化容易軸を素子幅方向に制御できず、不連続特性が発生した。3. SUS304の熱時効後の強磁性化は、炭素濃度が高いほど顕著に現れた。保磁力は時効時間の増加とともに一度上昇した後に減少する傾向を示した。低炭素濃度の試料では長時間の熱時効後、わずかに強磁性化することが確認された。炭素濃度が高い順に保磁力の最大値は大きな値となり、最大値に到達するまでの時効時間は短い。4. EPMAによる元素分析の結果、熱時効後の粒界に沿って炭素とクロムの高濃度領域が観測され、クロム炭化物が生成していることを確認した。さらに、長時間の熱時効を行うことで、粒界近傍にクロム欠乏部も確認した。結晶構造解析(EBSD)より、クロム濃度の低下が見られた粒界近傍でマルテンサイト相を確認し、クロム欠乏部でマルテンサイト変態が生じることを確認した。5. 長時間の熱時効において粒径の小さい試料では、粒内の一部でマルテンサイト変態が確認された。長時間の熱時効で粒径の大きい試料の飽和磁化は飽和傾向を示す一方で、粒径の小さい試料では増加傾向を示した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)