2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25289124
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
糸崎 秀夫 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (70354298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮戸 祐治 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (80512780)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 計測工学 / 計測システム / 核四極共鳴 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、核四極共鳴(NQR)信号を高感度に検出することを目的に、高周波の搬送波を対象物質のNQR周波数(低周波)で変調してアンテナより送信しNQR信号を測定する計画であった。昨年度に完成させた高周波変調が可能な送受信系において借用していた高周波パワーアンプを広帯域なものに置き換え、VHF帯の搬送波をRF帯(~1 MHz)で変調し送信することができるようにシステムを発展させ、当初の計画通り高周波変調NQR励起波を送信することに成功した。しかし、高周波ではケーブル等で放電しやすくなることもあり、例えば35 MHz程度でも送信できる最大電力は60Wが限度であった。また、開発したシステムでAM変調することにより送信することができた励起波では、搬送波の電力Pcと片方のサイドバンドの電力Psの比(Ps/Pc)は1%未満であった。このようにNQRの励起に課題があったことや、想定よりもNQR応答の非線形性が小さいことも原因として考えられるが、今回の研究リソースの範囲では明瞭な応答を観測できるところまで至らなかった。そこで、送信系の改良も継続的に進めたが、高感度化という目的を達成するために他の手法を探索した。アンテナの送信および受信感度を向上させるため、超伝導線材で共振アンテナを作製することなども検討した。銅コイルときのQ値と大差なかったため、銅コイルで感度を向上できるようにアンテナ構造自体を改良した。また、パルスシーケンスの変更および最適化等を行った。その結果、感度の向上に成功し、手製地雷に用いられる硝酸アンモニウムを対象とした場合、検出可能距離を2倍に向上できた。さらに、可搬型装置を開発して南米コロンビアに持ち込み、現地の研究協力者とともに実地で地雷検知の実験をした。実用的に検出できることを確かめ、現地で継続的に研究・使用してもらっている。高感度化という目的は達成できたと考えている。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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