2014 Fiscal Year Annual Research Report
腐食環境と塗膜劣化の連成を考慮した鋼構造物の致命的損傷予知シミュレータの開発
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25289138
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
貝沼 重信 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00262874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三谷 泰浩 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20301343)
押川 渡 琉球大学, 工学部, 准教授 (80224228)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 腐食 / 塗膜 / 鋼構造物 / シュミレータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,鋼構造物の部位レベルの致命的腐食損傷を予知するためのシミュレータを開発することを目的とする.そのために,申請者らが確立した腐食環境評価法と無塗装部材の経時腐食モデルに塗膜劣化機構の概念を新たに反映させることで,腐食環境と塗膜劣化の連成を考慮可能な塗装部材の時空間統計腐食モデルを構築する.また,このモデルを用いた腐食損傷シミュレーション手法を構築し,WEB GISシステムに導入する.平成26年度には,主として,塗膜と腐食の劣化シミュレーション手法を導入するWEB GISシステムの検討,および腐食環境と塗膜劣化の連成を考慮した鋼部材の時空間統計腐食モデルの構築をするために,以下を行った. ①塗膜と腐食の劣化シミュレーション手法を導入するWEB GISシステムの検討 構造物の部位レベルの塗膜劣化とそれに伴う経時腐食挙動のシミュレーション手法を導入するためのシステム構築の予備検討を行った.この検討では実構造物の劣化シミュレーションを対象とする部位と入力データの種類と方法について主として検討した. ②腐食環境と塗膜劣化の連成を考慮した鋼部材の時空間統計腐食モデルの構築 大気暴露試験と腐食促進試験の結果,および実構造物の塗膜劣化の調査結果(特に,塩害環境における塗膜の物理的欠陥(ピンホール)からの点状の腐食損傷の調査)に基づき,腐食環境を考慮した塗膜の経時劣化モデルを構築した.また,研究代表者らが構築した無塗装部材の時空間統計モデルに塗膜劣化モデルを導入することで,塗膜劣化に伴う鋼部材の腐食挙動をシミュレート可能とする時空間統計モデルを構築した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
シミュレーション手法を導入するWEB GISシステムの構築については遅れているが,その他の時間を要する検討内容については,おおむね順調に研究が遂行できている.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究に反映させる実構造物の腐食性と塗膜劣化の相関データを収集するために,現地調査を充実させる予定である.
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Research Products
(14 results)