2013 Fiscal Year Annual Research Report
第3の土木材料-固化処理土-の強度発現メカニズムの解明
Project/Area Number |
25289146
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
土田 孝 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10344318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
半井 健一郎 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10359656)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | セメント固化処理土 / 含水比 / 体積比 / 水セメント比 / 浚渫土 / 海成粘土 |
Research Abstract |
本研究は,セメント固化処理土について,(1)原料土,固化材に関する各種の条件のもとで,添加混合直後からの時間と発現強度の関係を明らかにする,(2)各供試体について,熱分析試験による結合水量の測定と粉末X線回折による生成鉱物の同定を行い,固化処理土内部の化学反応を調べ固化処理土の強度発現特性と化学反応の関連性を明らかにする,を目的して実施している。25年度は4種類の海成粘土を用いて,添加混合直後からの強度発現特性を実験的に調べた。その結果,混合直後の強度は,セメント添加後の含水比が支配的な条件となっており,その後の強度発現速度に関してセメント量が重要なパラメータであることがわかった。これらの知見にもとづいて,混合の早期におけるセメント処理土の強度予測式を提案し,論文の投稿を行った。 添加混合直後の強度発現特性に基づく強度評価式は,セメント処理土の7日強度,28日強度を予測するため経験的に見いだされた式と類似しており,今回得られた知見より,添加混合直後から長期にいたる強度発現を予測することができると考えられる。今後は,セメント処理土の微視的構造の変化を添加混合の早期から長期間まで一貫して計測し,強度発現と微視的構造の関係について検討を行う。また,セメント固化処理土ないの化学反応に関する実験的検討を開始する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は,セメント固化処理土について,(1)原料土,固化材に関する各種の条件のもとで,添加混合直後からの時間と発現強度の関係を明らかにする,(2)各供試体について,熱分析試験による結合水量の測定と粉末X線回折による生成鉱物の同定を行い,固化処理土内部の化学反応を調べ固化処理土の強度発現特性と化学反応の関連性を明らかにする,を目的して実施している。(1)については進展し,新たに有用な知見が得られたと考える。(2)については,26年度に実施し(1)との関連を検討していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は化学的なアプローチを中心に研究を進める。強度試験時に熱分析試験による結合水量の測定と粉末X線回折による生成鉱物の同定を行い,養生中に固化処理土の中で生起している化学反応を調べる。さらに,発現した強度と化学反応の関連を検討し,両者の関連を明らかにする。 力学試験に関しては25年度に整備した専用の水中養生槽とベンダーエレメント試験により,継続的に弾性係数を測定し,強度発現と弾性係数の関係を調べる。また,今年度の研究を通じて,セメント処理土の微視的構造の変化に着目することが重要であると気づいたため,このアプローチによる研究を進めたい。
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Research Products
(3 results)