2013 Fiscal Year Annual Research Report
協調型ドライブシミュレータを用いた交差点における自転車安全施策の評価
Project/Area Number |
25289166
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山中 英生 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20166755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 利昭 茨城大学, 工学部, 教授 (40205050)
吉田 長裕 大阪市立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20326250)
松本 修一 慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (60389210)
三谷 哲雄 流通科学大学, 総合政策学部, 教授 (80289115)
奥嶋 政嗣 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (20345797)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 交差点設計 / 自転車レーン / ドライブシミュレータ / 左折事故 / 交錯評価指標 |
Research Abstract |
本研究は,自転車を考慮した交差点設計の安全性評価の新たな方法を開発すると共に,車道から交差点に進入する自転車に対する種々の施策について,安全性の視点からの知見を得ることを目的としている,具体的には以下の3点を目標とする。1.車道部を走行する形態を採用した交差点での自転車・自動車の挙動分析を行い,車道走行の自転車が存在する交差点交通流の基本的な特性を把握する.2.自動車と自転車の2者が同時に同一仮想空間を走行できる協調型ドライブシミュレータを開発し,実空間で実験できない条件での交差点左折時等の走行実験を可能とする.3.多様な交通流条件において評価実験を行い,法定外表示,自転車専用信号などの交差点安全施策の適用性・得失を明らかにする. 本年度は以下の2点の研究を行った.1.自転車が車道から走行してくる交差点での自転車・自動車の走行特性を把握するため,東京,大阪の自転車レーン,矢羽根誘導マーク実施交差点および未整備交差点を対象にモニター走行実験とその分析を行った。具体的にはモニターが走行する計測装置付き自転車(プローブバイシクル)から,自動車との錯綜状況を観測し,交差点部での自転車,自動車の基礎的特性を分析した.2.自転車DSと自動車用DSを連動させて,自動車と自転車の2者が同時に同一仮想空間を走行できる協調型DSを整備した.基礎設計を慶応大,流通科学大と協力しておこない,徳島大学の実験室に240度視野をもつ自転車シミュレーターと,軽自動車の前面および左右側面の視野を再現するシミュレータを整備し,ドライビングとサイクリングを連動させるソフト開発を委託して行った。3.その他,車道部走行の交差点整備事例の収集,基礎的分析情報の収集を茨城大学・大阪市立大学と協働した行った.次年度はこれらの成果をもとにDS実験を実施する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以下のように,次年度のDS実験実施に向けての準備はおおよそ完了している. 1.車道型交差点での自転車・自動車の走行特性を把握するためモニターが走行する計測装置付き自転車(プローブバイシクル)を用いて分析を行った結果.錯綜状態の発生状況を把握することができている.当初予定していたビデオ調査は経費の関係で実施できなかったが,必要が生じた場合は既存の調査ビデオを入手して分析を進める予定となっている. 2.自転車DSと自動車用DSを連動させる協調型DSの整備については,当初予定していなかったソフト改良と機器整備が必要となったが.予算使用をソフト整備を先行させるよう変更して,徳島大学の実験室でドライビングとサイクリングの連動機能を実現できている.
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Strategy for Future Research Activity |
1.整備したDSの現実環境との整合性のチェックを行うとともに,自動車から自転車を確認する際のバックミラー機能の整備,自転車が自動車挙動を確認するためのウィンカー機能などの付加を検討する. 2.実交差点での観測データの分析の継続を進め,自転車と自動車の交錯シナリオを作成する. 3.協調型DSを用いて設定シナリオ化での自転車・自動車の挙動情報を収集する。具体的には,レーンを交差点まで連続させて直進させる方式,手前で法定外表示による自転車と自動車をマージさせる方式,自転車を直進させずに横断帯を用いる方式,さらにはこれらに信号制御を付加する方式を想定する。 4.絞り込んだ安全施策案に対して,自転車自動車交通量,運転者属性,左直進行割合,遅い自転車の混入割合などの条件を変化させた場合の実験を行い,交差点安全施策についての得失を明らかにする. ドライブシミュレータ実験においては,被験者の体調等の管理とともに,プライバシーに配慮して計測内容とその利用方法について被験者の同意をとって進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ドライブシミュレータについてハンドル部の改良およびバックミラー部の表示機能を検討していたが,発注時期期限までに解決方式が笹定まらなかった.その後,既存ハンドルとコントローラーを直結する方式および,新たにディスプレイを後部に設置する方式で解決可能なことが明らかになっている. 上記のドライブシミュレータの改造関係のため使用する.
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Research Products
(31 results)
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[Book] 自動車交通研究 環境と政策20132013
Author(s)
太田勝敏,杉山雅洋,福田大輔,伊藤海優,太田和博,今西芳一,根本敏則,金本良嗣,森本章倫,寺田一薫,中村文彦,林克彦,高田邦道,金成修一,冨田幸佳,柴田善明,高見淳史,矢部努,岩尾詠一郎,板谷和也,松原淳,毛利雄一,加藤一誠,橋本成仁,波間啓祐,浜岡秀勝,吉田長裕,大沢昌玄,大口敬,洪性俊,室町泰徳,小根山裕之,小竹忠,谷口正明
Total Pages
107(58-59)
Publisher
公益社団法人日本交通政策研究会