2014 Fiscal Year Annual Research Report
柱中間部浮き上がり機構を有するロッキング架構の耐震性能
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25289177
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
緑川 光正 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 特任教授 (90126285)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
麻里 哲広 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90250472)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 建築構造 / 構造工学 / 制振 / ロッキング / 地震応答低減 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は，先行研究成果に基づき，柱中間部浮き上がり（CMU: Column Mid-heightUplift）機構を有する新たなロッキン架構（CMU架構）を提案し，その耐震性能を明らかにすることである。今年度の研究実績は以下の通り。
１．柱脚部浮き上がり（CBU: Column-base Uplift）多層架構を等価1質点系に置換した簡易解析モデルにより，動的弾塑性応答特性と損傷低減効果を検討し，架構が塑性化する場合でも浮き上がり状態で弾性除荷による高次振動が顕著に現れること，浮き上がり開始の入力強さに対して1～2割程度割り増した耐力を架構に付与すれば，柱脚部固定に比べて塑性率（損傷）が大きく低減することを明らかにした。この成果は，今後CMU架構の地震応答特性を検討する際の基礎資料となる。
２．CMU機構（縮小模型）に用いる鋼材ハニカムダンパーの繰り返し静加力実験を行い，その履歴特性，塑性変形能力と低サイクル疲労特性を明らかにした。主な実験変数は，鋼材ダンパーの鋼材種（普通鋼と低降伏点鋼の2種類），一定変位振幅（3種類）とした。また，ハニカムダンパー以外の鋼材ダンパーとして座屈拘束ブレースを取り上げ，その繰り返し軸方向載荷時の力学特性を把握した。
３．有限要素解析による3次元多層CMU架構の時刻歴地震応答解析を行い，柱脚部浮き上がり（CBU）架構及び柱脚部固定（FIX）架構と比較することにより，その応答特性を明らかにした。CBU架構の先行研究では，鉛直動入力成分の浮き上がり応答への影響はあまり大きくないことを明らかにしたが，CMU架構についてもその影響が少ないことを検証した。また，2次元10層CMU架構の地震エネルギー応答特性を明らかにした。主な解析変数は，層数（4～10層），CMU架構に組み込まれるダンパーの耐力・剛性，鉛直動入力成分の有無，地震動強さとした。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の達成に向けて努力した結果，おおむね計画通りの成果を得ることができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画の大筋での変更はない。一部の追加項目として，柱中間部浮き上がり（CMU: Column Mid-heightUplift）機構に併設する鋼材ハニカムダンパー以外の鋼材ダンパーとして座屈拘束ブレースを取り上げて繰り返し軸方向載荷時の力学特性を検討する。
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| Causes of Carryover |
参加を予定していた国際会議に急用で参加できなくなったため，予定していた旅費を使用しなかったため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
国際会議に参加して研究成果を発表する予定のため，その旅費等に使用する。
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