2017 Fiscal Year Annual Research Report
Modeling of moisture evaporation from skin and mucous membrane and prediction of dryness sensation
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25289195
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
高田 暁 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (20301244)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 乾燥感 / 被験者実験 / 不快感 / 許容度 / 湿度 |
Outline of Annual Research Achievements |
室内の温熱環境条件から乾燥感を予測する体系を構築することを目標として、皮膚・眼球・気道における水分蒸発量を予測するモデルを開発し、水分蒸発量の予測値と乾燥による不快感の対応関係について検討を行った。 平成29年度には、被験者実験による乾燥に対する心理量の評価構造について検討を行った。低湿度(相対湿度10%)への曝露実験を比較的少数の被験者に対して行い、乾湿感、湿度に対する不快感、許容度の申告値を採取し、被験者を5時間曝露しても、全身および各部位についての乾湿感申告値は定常状態に至らないこと、低湿への曝露開始から30~90分遅れて乾燥感がピークをとるという被験者および部位が、半数以上を占めることが示された。乾湿感申告値は、「やや乾いている」、「どちらでもない」が大半を占め、眼、鼻腔、喉、唇の乾湿感がその他の部位と比べて高いこと、不快側、耐えられない側の申告値は、それぞれ17%、6%であることが示された。一方、比較的多人数に対して、同様の曝露実験を行い、ほぼ符合する結果が得られた。申告特性において、顕著な男女差は見出されなかった。 研究期間を通じて、①皮膚、眼球、気道での水分蒸発モデル、皮膚角質層、眼球と周辺組織、気道における局所伝熱モデルを開発し、被験者実験で得られた皮膚・粘膜の蒸発面温度を概ね再現可能であることが示された、②乾燥感と水分蒸発量の相関関係は、気道について見られたが、全体に乾燥感の申告が少なく、明確になるに至らなかった、③乾燥に関する心理評価構造について被験者実験により検討を行い、相対湿度10%程度でも乾燥側の申告は必ずしも多くないことが示された。以上より、当初想定していた「乾燥感」よりも、皮膚、粘膜の水分状態に関する物理量(生理量)を用いた室内温熱環境の評価の枠組みが有効であることが示された。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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