2014 Fiscal Year Annual Research Report
利用者特性に即した多目的最適化による空間性能の経時的すりあわせ調整に関する研究
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25289203
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野城 智也 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30239743)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 多目的最適化 / すりあわせ / スマートハウス / エネルギーマネジメント / 利用者特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
過年度に整理した、利用者特性にかかわる評価指標群、及び経時的「すりあわせ調整」の分析を踏まえ、個人または少人数から成るグループの利用者特性、及び、多数の利用者の行動の集積的結果としての利用者特性を、場合分けして整理することとした。ここで、多数の利用者の行動の集積的結果としての利用者特性は、評価指標群の線形和として捉えること基本とした。また、個人または少人数から成るグループの利用者特性については、評価指標群の線形和として捉えるという前提がそもそも妥当であるかについても疑問が生じたため、卓越的評価指標を利用者特性の代表指標として扱う案も代替案として検討した。その結果、線形和方式に加え、卓越的評価指標方式を併用することが妥当であろうと判断するに至った。これらの検討を踏まえ、室内外環境計測データ、機器作動記録、エネルギー使用データをもとに、利用者特性を推定することを試みた。残念ながら、住宅用途については個別性が強いために、統計的な有意な結果を得られなかったが、多数の利用者の行動の集積的結果としての利用者特性については手がかりを得ることができた。これらの推定の試みをもとに、建築設備の自動制御用のアルゴリズム(建築空間性能の調整目標を設定し経時的にすりあわせていくための多目的最適化手法の一部)を構成することをめざし、利用者特性に即した建築空間性能の調整目標を設定したうえで、空間性能を経時的に最適化していく論理的な手順を検討し定式化した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
経時的すりあわせ調整用プログラムを構成する、 ①設備自動制御プログラム、 ②調整行動支援プログラムのうち、 ①のアルゴリズムの構成には至ったが、②についてはアルゴリズムの構成に至らず、そのため、予定していた、経時的すりあわせ調整用プログラムの試作までには至らなかった。 その結果、同プログラムの試作を踏まえて実施する予定であった、利用者特性に即した経時的「すりあわせ調整」を試行できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
調整行動支援プログラムのアルゴリズムの構成を推進し、経時的すりあわせ調整用プログラムの試作を推進し、利用者特性に即した経時的「すりあわせ調整」を能う限り早期に試行することにより、当初予定からの遅延を解消する。
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Causes of Carryover |
経時的すりあわせ調整用プログラムを構成する、調整行動支援プログラムのアルゴリズムの構成に至らず、そのため、予定していた、経時的すりあわせ調整用プログラムの試作ができず、同プログラムの試作を踏まえて実施する予定であった、利用者特性に即した経時的「すりあわせ調整」を試行できなかった。そのため。これらの試作、試行に要する費用が執行できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
すみやかに、経時的すりあわせ調整用プログラムの試作し、それを踏まえ、利用者特性に即した経時的「すりあわせ調整」を試行する。
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Research Products
(4 results)