2015 Fiscal Year Annual Research Report
液性と電位可視化による鋼のすき間腐食潜伏期間の素過程解明と新高耐食化原理の導出
Project/Area Number |
25289257
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
武藤 泉 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20400278)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 信義 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40111257)
菅原 優 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40599057)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 材料加工・処理 / 腐食防食 / すき間腐食 / ステンレス鋼 / 化学イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
金属表面の電位分布を可視化するイメージングデバイスを開発した。まず、水溶液の酸化還元電位に感応して色調が変化する有機系高分子を数種類探し出し、センサー物質としての可能性を検討した。具体的には、透明導電膜付きガラスの表面に有機系高分子を塗布し試験片を作製し、白金板を対極、銀/塩化銀電極を照合電極として、試験片の電位をポテンショスタットで変化させると共に透過スペクトルを計測した。計測はpHと塩化物イオン濃度が異なるNaCl水溶液中で行った。その結果、ある特定の有機系高分子が、青色の領域において、電位に感応した色調変化を示すことを見出した。次に、光照射を長時間行っても退色しにくく、しかも電位に対して色調変化が明瞭に現れるように、膜厚などの最適化を行った。そのうえで、絶縁性基板である石英板に、見出した有機系高分子を均一に塗布してイメージングプレートにする方法を考案した。最後に、このイメージングプレートをすき間形成材として、Fe-18Cr-10Ni-4.5Mnステンレス鋼に対して、0.01M NaCl(pH 3.0)水溶液中ですき間腐食試験を行った。ポテンショスタットを用い、銀/塩化銀電極に対して、ステンレス鋼を0.35 Vに定電位分極した。すき間腐食は、試験開始400秒ほどで発生した。すき間内の電位は、腐食発生点が最も低く約-0.2Vで、すき間腐食部と非腐食部との境界付近では0.0V程度であることが分かった。以上のように、本年度の研究により、ステンレス鋼のすき間腐食部においては、外部に対して0.3V以上電位が低下していることが明らかになった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)