2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25289259
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大竹 尚登 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (40213756)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 材料加工・処理 / 薄膜プロセス / アダマント薄膜 / コーティング / 炭窒化ホウ素 |
Outline of Annual Research Achievements |
BCN系膜は高い硬さと耐摩耗性を持つと予想され,機械的応用が期待できる.しかし薄膜としては高温高圧下での合成で得られるような高硬さのBCN膜は得られていない.そこで本研究では,高硬さを有するBCN膜を得ることを目的として,磁気フィルターを用いた真空アーク放電により,Hを含有しないBCN膜を作製し,その構造および組成を明らかにした上で,機械的特性を評価した.まずBC膜を作製するために最適なターゲットを調べるために,3種類のホウ素系粉末充填ターゲットを用いてBC膜を作製し,その構造評価及び機械的特性評価を行った.「ターゲットAにホウ素粉末を詰めたもの」をターゲットとして用いることで,窒素含有率が最大で0.75 at.%である上に平均硬さ67.1 GPa,平均ヤング率675.7 GPaと極めて高い硬さを有するBC膜が作製できることを明らかにした.次に,従来の炭素ターゲットと第3章において決定したターゲットを用いて基板近傍にN2を導入することにより,CN膜およびBCN膜を作製し,その構造および組成を明らかにした上で,機械的特性を評価した.作製したBCN膜は膜中にC-N結合を含んでおり,N2ガス流量の増加に従ってホウ素含有率が減少し,窒素含有率が上昇することを明らかにした.また,N2の流量を大きくするにしたがって硬さが減少する傾向にあることが明らかにした.結果,「ターゲットAにホウ素粉末を詰めたもの」をターゲットとして用い,N2流量を2.0 cm3/minとすることで耐熱温度が500~525℃,平均硬さ62.8 GPa,平均ヤング率697.2 GPa,μ=0.3で高耐摩耗性を有するBCN膜の得られることを明らかにした.以上のことから,フィルタードカソーディックバキュームアーク法を用いて,耐熱性に優れ,高硬さを有するBCN膜を合成できることを明らかにした.
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] パルスプラズマCVD法により作製したa-BC:H膜の血液適合性2015
Author(s)
Shahira Liza Kamis, Junko Hieda, Makoto Matsuo, Yoshinao Iwamoto, Yusuke TsuTsumi, Akiko Nagai, Takao Hanawa, Hiroki Akasaka, Naoto Ohtake
Organizer
日本機械学会2015年度年次大会
Place of Presentation
北海道大学
Year and Date
2015-09-13 – 2015-09-16