2015 Fiscal Year Annual Research Report
中性子による微視構造計測と結晶塑性論の融合による金属材料の革新的変形解析システム
Project/Area Number |
25289265
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
高村 正人 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究領域, 研究員 (00525595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜 孝之 京都大学, エネルギー科学研究科, 准教授 (10386633)
大竹 淑恵 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究領域, チーム・リーダー (50216777)
須長 秀行 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究領域, 研究員 (70442978)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 小型中性子源 / 結晶塑性有限要素法 / 中性子回折実験 / 集合組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
理研小型中性子源RANSによる中性子回折法を用いて、金属材料の内部結晶組織の観察実験を行った。供試材は、一般に流通している冷延鋼板、及びIF鋼板である。実用的な時間で必要な分解能を満たす測定が行うことができるようにパルス幅、サンプルサイズ等を最適化した。 一般的な冷延鋼板を用いて、20%の引張予ひずみを与えた前後での内部結晶組織変化を測定した。10mm×10mmの寸法に切断したサンプルを30枚重ねて、引張方向を法線とする面を測定に供した。測定時間90分にて、体心立方結晶の回折パターンを観測ができた。また、(110)回折ピークに対する測定分解能3%を達成した。この結果から、引張変形によって各回折ピーク強度に増減が生じていることを確認した。このことは引張変形の進行に伴って集合組織が発達していることがわかる。 続いて、IF鋼板を用いて圧縮ひずみ10%の予変形を与えた前後での極点図の測定を試みた。ここでは、回転ステージを用いて測定中にサンプルを回転させることで、全方位の回折強度分布の測定を行った。一つの極点図を得るのに要した測定時間は約210分であった。また、この結果をステレオ投影法によって立体角度分布表示するためのソフトウェアを開発し、それを用いて(200)、(211)、(110)回折強度の立体角度分布として描画した。さらに、体心立方鋼であることを前提としてこの立体角度分布に対して結晶方位解析を行い、測定点間の値を補間しながら全方位に対して等高線図化した。(200)極点図において、圧縮変形に伴ってRDにピークが生じている。一方(211)および(110)極点図には変形に伴う明瞭な変化は見られなかった。比較のために、同じサンプルに対してX線回折により極点図を測定した。定性的には同様の傾向が得られた。 以上の結果から、小型線源でも金属結晶組織の観察と可視化が可能であることが確かめられた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)