2013 Fiscal Year Annual Research Report
サブミクロン細孔を有する非対称多孔質膜基材によるポアスルー触媒膜反応
Project/Area Number |
25289278
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
伊藤 直次 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90356478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 剛史 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60375524)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 構造触媒 / 脱水素反応 / 選択合成 / シクロヘキセン / 酸化 / ポアスルー |
Research Abstract |
シクロヘキサンの脱水素反応によるシクロヘキセンの選択合成を試みた。ポアスルー型触媒として、対称型のα-Al2O3支持管(平均細孔径0.15μm)に酸化ニッケルを担持したものを用いた。具体的にはα-Al2O3支持管を48.5wt%硝酸ニッケル溶液に5分含浸し、空気オーブンで110℃、3h乾燥させ、電気炉を用いてAir雰囲気で350℃、2h焼成を行うことで作成した。 キャリアガスによってシクロヘキサンを飽和蒸気としてポアスルー型触媒に供給し、触媒外部を減圧させ内側から外側へと原料を透過させ反応させた。その主生成物はシクロヘキサン、シクロヘキセン、ベンゼン、CO、CO2であった。 空気をキャリアガスとして用いた場合、シクロヘキサン転化率は数%で、シクロヘキセン選択率は80%程度に達することを確認した。この反応は酸化脱水素反応であり、接触時間を制御することで、比較的高い選択率が得られたものと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、セラミックス膜基材を利用して、そのサブミクロン細孔部内に触媒担持したポアスルー触媒膜の開発を行う。分離膜の非対称断面構造に着目して、厚さが100μm程度の触媒層を調製して、高速かつ高い反応選択性を実現できる触媒膜(構造化触媒の一種)反応を実証することを目的としている。 今年度は、ポアスルー触媒膜を作製してシクロヘキサンの酸化脱水素によるシクロヘキセンの選択合成反応を目指したところ、比較的高い選択性を得ることがでた。ポアスルー型触媒の利用によって当初目的の1つの実証を例示することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
ポアスルー触媒膜の作製は、触媒成分(金属)を溶かした溶液を支持体に浸漬することが基本である。この方法によれば、支持体内部の細孔表面に金属種が担持されると同時に、支持体の外面と内面にも付着することになる。さらなる高い選択反応を実現するには、反応成分がポアを通過中でのみ反応して、通過後には反応しないことが、ポアスルー反応原理の実現には欠かせない。 そこで、さらに選択性を向上させるために、支持体の外面と内面をマスクすることを試みる。アルミナゾルを用い表面コートする方法について検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
既存機器にて実験を遂行することができたために、予定していた経費が不要になった。 分析制御部の交換などが必要となったために、繰り越し分を充てる。
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Research Products
(1 results)