2015 Fiscal Year Annual Research Report
アブレータ用CFRPの高温環境下における欠陥の生成と変形
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25289311
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Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
八田 博志 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 名誉教授 (90095638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 哲哉 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (10280554)
久保田 勇希 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 航空技術部門, 宇宙航空プロジェクト研究員 (30737044)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 急速加熱 / 熱応力 / Transverse crack / 層間剥離 / アーク加熱風洞 / 宇宙機の再突入 / CFRP |
Outline of Annual Research Achievements |
大気圏突入カプセルなど弾道飛行する飛翔体が惑星大気に突入する際には、数万℃に及ぶ高温雰囲気による対流/輻射加熱を受ける。このような過酷な温度環境においては、その表面温度が既存材料の耐熱温度を遙かに超えるため、内部を保護するために材料自身を損耗(化学反応)させながら内部を保護するアブレーション技術が採用されている。当技術には、炭素繊維強化フェノール樹脂複合材料(CFRP)製アブレータが広く採用され、これまでフェノール樹脂CFRPの損耗過程を検討して、損耗の機構を明らかにしてきた。一方、コウノトリに代表される宇宙機では、再突入時に完全燃焼させて消失させることが重要で、このような宇宙機は通常積層型のエポキシ樹脂CFRPで構成されている。本年度は、このような燃え尽きさせることを前提に使用されているエポキシ樹脂CFRPに関して再突入時の損耗過程をフェノール樹脂CFRPに対比させつつ検討した。 アーク風洞試験を繰り返し行った結果、エポキシ樹脂CFRPの極高温における損耗過程は、フェノールCFRPとは大きく異なり、積層の一層づつがまとまって剥落しながら表面後退していくことを見出した。一方フェノールCFRPではもっとミクロなスケール単位で損耗が進展する。このエポキシ樹脂CFRPのに起きる現象は、マトリックスである高温におけるエポキシ樹脂の炭化残量が、フェノール樹脂のそれに比べて極端に小さいことに起因する。さらに、この剥離が、マトリックスの炭化に伴なうトランスバースクラック発生に端を発して層間剥離に発展していくことにより発展することを見出した。また、この様にして起こる表面後退量は、CFRP内の温度分布を推定し、マトリックス樹脂が炭化温度に達した位置を求めることにより、推定可能であることを示した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)