2015 Fiscal Year Annual Research Report
液々・固液系核種分離プロセスに適用可能なテーラー渦誘起型遠心抽出装置の開発
Project/Area Number |
25289352
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹下 健二 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (80282870)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 抽出装置 / 遠心抽出装置 / 連続多段抽出 / 分離プロセス / テーラー渦 / 油水向流 / 核種分離 |
Outline of Annual Research Achievements |
複数化学種分離系(D2EHPA-Nd/Sm/Eu/Gd/Dy系)においてもテーラー渦誘起型遠心抽出器による抽出操作で多段効果が発現することを確認した。分配比から見積もった段数は分離係数から見積もった段数と異っていた。これは希土類元素それぞれの抽出速度差が原因している。非平衡時の分離係数が平衡時の分離係数より小さい場合、テーラー渦誘起型遠心抽出器では一つの金属イオンに注目して求めた抽出段に比べて、分離係数で評価した分離段は小さくなる.抽出段が大きくなるほど分離段との差は広がる。 D2EHPA-Nd/Sm/Eu/Gd/Dy系における連続抽出試験は、D2EHPAによって抽出されやすいDyの平衡定数が非常に大きく、平衡状態においてほとんど有機相に分配されてしまう条件で実施している。このような場合、テーラー渦誘起型遠心抽出器の多段効果により水相の金属イオン濃度が低くなったが、理論段数の伸びは限定的であった。ミキサーセトラのカスケードのような抽出挙動にはならなかった。これはテーラー渦による逆混合効果が大きくなるためである。理論段数の更なる向上には本抽出装置の混合効果に関する検討が必要である。 D2EHPA-Mo系の抽出も、1M以上の高硝酸濃度下では模擬高レベル廃液からのMoの連続抽出は可能であった。ただし、Moと抽出挙動が類似しているZrの共抽出は避けがたい。 テーラー渦誘起型遠心抽出器は塔型の多段抽出装置として利用可能である。従来のパルスカラム抽出装置に比べても高い理論段数を発現できる。今後、テーラー渦形成によって起きる逆混合効果を小さくするための装置上の工夫がなされれば、テーラー渦誘起型遠心抽出器は中小規模の生産に適した実用的な抽出分離装置となり得る。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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