2015 Fiscal Year Annual Research Report
Aβオリゴマーに基づくアルツハイマー病の発症機序の解明
Project/Area Number |
25290018
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
森 啓 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 特任教授 (10159189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富山 貴美 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (10305633)
梅田 知宙 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (70549790)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 脳神経疾患 / 痴呆 / 老化 / アミロイド / オリゴマー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、これまでアルツハイマー病の解明を目的に、新しいAβオリゴマー原因仮説に基づく病態解明を目指してきた。この研究課題の基盤となったのが、大阪変異と呼称している家族性疾患の遺伝変異の発見であるが、この変異を発現するモデル動物の作製、その検証を終え、最終年度である平成27年度は、治療薬開発のモデル研究を実施し、モデル動物の総合的検証と、次の研究段階へのシード研究となる研究成果に挑戦した。結核やハンセン病などの治療に使われてきた抗生物質リファンピシンを長期服用している人にアルツハイマー病が少ないという報告があり、我々のアルツハイマー病モデル動物へリファンピシン投与した薬剤効果を検証した。その結果、リファンピシンを1カ月間経口投与すると、脳のオリゴマーが減少し、シナプスが回復して、記憶障害が改善されることが分かりました。この他にもAβオリゴマーに作用する可能性のある薬剤を検討しましたが、リファンピシンが最も顕著な効果を示すことが示されました。 最近の認知症治療薬開発は、より早期に対応することが求められるようになり、さらに発症を未然に防止できると考えられております。認知症を予防するには、長期にわたって薬を服用する必要があるため、予防薬には、安全・安価・内服可能なことが重要な鍵となってきます。今回明らかにした研究成果により、既存保険薬として安全に普及使用されているリファンピシンにアルツハイマー病発症予防効果があることが、最新のAβオリゴマー仮説からも指示されたことで、臨床応用への期待が大きく膨らむことになりました。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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