2014 Fiscal Year Annual Research Report
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25290043
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川崎 善博 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 准教授 (10376642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 愛光 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (20204026)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | Lgr5 |
Outline of Annual Research Achievements |
Lgr5は腸管上皮の幹細胞マーカーとして注目されているが、癌発症における具体的な役割は明らかになっていない。申請者らはLgr5が大腸癌細胞株の造腫瘍性に必須の役割を果たしていることを見出し、さらにGATA6がLgr5の発現を直接促進していることを明らかにしてきた。また、microRNAの一種であるmiR-363がGATA6/Lgr5の上流因子として機能し、大腸がん細胞の造腫瘍性に重要であることを見出してきた。一方、GATA6の発現抑制に伴う細胞増殖と造腫瘍性の低下はLgr5だけでは説明できないことから、Lgr5以外にも重要なGATA6標的因子が存在していると考えられた。そこで、microarray解析によってGATA6標的因子を探索したところ、GATA6の直接の標的因子として新たにREG4を見出すことに成功した。さらに、REG4は細胞増殖と造腫瘍性に大きく関わっていることを示す結果が得られた。また、REG4はLgr5と同様にmiR-363/GATA6経路の下流因子として働いていることを示唆する結果も得られた。これらの結果から、miR-363-GATA6-Lgr5/REG4経路はがん治療薬の有望なターゲットに成り得ると期待できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度までの研究によって、miR-363-GATA6-Lgr5経路の重要性を明らかにしてきた。さらに昨年度の研究ではmiR-363/GATA6の新たな標的因子としてREG4を見出すことに成功し、miR-363からLgr5へ至る経路の全体像把握に繋がる切り口を掴むことが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度までの研究を継続し発展させる。
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Causes of Carryover |
26年度の研究を継続及び発展させるとともに、新規Lgrリガンドの探索および機能解析とmiR-363-GATA6-Lgr5/REG4経路解析の研究をより円滑に進めるため、基金形式である特性を活用し、次年度繰越を実施する。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究補助員の採用・試薬等の消耗品に使用見込み。
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Research Products
(11 results)