2015 Fiscal Year Annual Research Report
膵臓及び大腸発がんにおけるメラノコルチン受容体経路の関与とそのがん予防への応用
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25290049
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
高橋 真美 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, ユニット長 (90214973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武藤 倫弘 国立研究開発法人国立がん研究センター, 社会と健康研究センター, 室長 (30392335)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | メラノコルチン受容体 / 膵臓がん / 大腸がん / がん予防 / アグーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
脂肪蓄積を起こすAyアレルによる発がん促進のメカニズムの一つとして、アグーチ高発現がMCRの活性化を抑えることによりAdipogenesis に関与する遺伝子Xの発現が上昇し、遺伝子X産物がCSF1やCOX2の発現を上昇させることが示唆された。MCRの下流を活性化するcAMP刺激剤のフォルスコリン(FK)で処理すると、遺伝子Xの発現が抑制されたことから、FKの膵がん細胞増殖に対する影響を細胞培養系及びマウス同種同所移植モデルにより検討した。FKは2uM以上で細胞の形態をフラットに変化させたが、細胞増殖への影響は認められなかった。一方、マウス膵臓がん細胞を移植した膵臓重量はAyマウスにおいてWTマウスより有意に高く、50ppmFK混餌投与によりAyマウスでは有意差は無いもののやや低い傾向が見られたが、WTではやや高くなる傾向が見られた。腹腔内脂肪量はAyマウスでWTより高く、FK投与によりいずれも低下する傾向が見られた。宿主の状態によってFKの腫瘍増殖への作用が異なる可能性が示唆された。 KK-AyマウスのAOM誘発大腸がん組織においても遺伝子Xの発現上昇が認められた。ヒト大腸がん細胞DLD-1においてFK(10uM)は遺伝子X及びCSF1の発現を抑制した。しかしながら、COX2の発現は上昇した。 これらの結果をふまえて、腸腫瘍を多数生成する、家族性大腸腺腫症のモデルマウス、Minマウスを用いてFKのがん予防効果について検討を行った。その結果、5ppmFK混餌投与Min マウスにおいて腸ポリープ数に増加傾向がみられた(38.9 vs 53.2個)。個体閉鎖空間における総合判定ではFKは腫瘍の増加方向に傾いたが、cAMPの産生が低下していると考えられる肥満状態などのモデルを用いた詳細な検討が課題として残った。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] Increase of pancreatic cancer development in pancreas-specific K-ras mutant mice by crossing with obesity Ay mice and involvement of the M-CSF.2016
Author(s)
Takahashi, M.,Ishigamori, R.,Mutoh, M., Fujii, G., Miyamoto, S., Imai, T.
Organizer
Tenth AACR-JCA Joint Conference
Place of Presentation
米国ハワイ州
Year and Date
2016-02-19
Int'l Joint Research