2015 Fiscal Year Annual Research Report
プリオンの異常化とアミロイドβとの相互作用のRNAアプタマーによる阻害の構造基盤
Project/Area Number |
25291013
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
片平 正人 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (70211844)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | アミロイドβ / プリオン / 機能性RNA / アルツハイマー病 / 線維化 / 分子間相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
アルツハイマー病の原因とされるアミロイドβ蛋白質(Aβ)は、会合して可溶性のオリゴマーや、不溶性のアミロイド線維を形成する。近年、細胞膜上に繋留されているプリオン蛋白質(PrP)がAβオリゴマーの受容体として機能し、アルツハイマー病を引き起こす事が提唱された。我々は、PrPを高い親和性で認識するRNA分子(R12)とPrPとの相互作用様式を明らかにしてきた。R12によって認識されるPrPのアミノ酸残基100番前後は、Aβオリゴマーとも相互作用する領域である。従って、Aβオリゴマーと競合的にPrPと結合するR12によって、PrPとAβオリゴマーの結合を阻害することが期待される。本研究では、PrPがAβの線維化に及ぼす影響およびその影響をR12によって妨害できるのかについて調べた。 今回我々は、アミロイド線維に結合して蛍光を発するチオフラビンS(ThS)を用いて、経時的に線維化反応を追跡した。まずAβ単体では、時間変化に伴ってThSの蛍光強度の増加がみられ、Aβの線維化を確認した。一方で、AβとPrP共存下の場合、時間変化によるThSの蛍光強度の増加がみられなかった。これより、PrPがAβと相互作用してAβの線維化が阻害されたと考えられる。さらに、AβとPrPおよびR12共存下では、ThSの蛍光強度の増加がみられた。このことから、PrPの相互作用の相手がAβからR12となり、PrPから遊離したAβが線維化した事が示唆された。 またR12が2分子会合して形成する特異な立体構造とほぼ同一な立体構造を、一分子で形成する事ができるRNA配列を見出す事に成功した。この配列からなるRNA分子は、R12同様にPrPに強く結合する活性を有する事も分かった。さらに本研究で培われた核酸の構造解析の技術を生かす事で、他の配列からなる核酸に関し、特異な立体構造と機能との相関に関する知見を得る事もできた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Crosslinking reactions of 4-amino-6-oxo-2-vinylpyrimidine with guanine derivatives and structural analysis of the adducts2015
Author(s)
Kusano, S., Ishiyama, S., Lam, S. L., Mashima, T., Katahira, M., Miyamoto, K., Aida, M. and Nagatsugi, F.
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Journal Title
Nucleic Acids Res.
Volume: 43
Pages: 7717-7730
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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