2016 Fiscal Year Annual Research Report
Adaptive Evolution of Plants to Ultra-basic Soil: Comparative Genomic Analysis in Aster savatieri
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25291085
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 元己 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (00193524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪口 翔太 京都大学, 人間・環境学研究科, 助教 (50726809)
土松 隆志 千葉大学, 理学研究科, 准教授 (60740107)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ミヤマヨメナ / シュンジュギク / 種分化 / 蛇紋岩 |
Outline of Annual Research Achievements |
キク科ミヤマヨメナ(Aster savatieri, 2n=2x=18)は本州から九州までの湿潤な林床に生育する日本固有の多年草である。一方、その小型変種であるシュンジュギク (var. pygmaeus , 2n=2x=18) は愛知・三重・高知県の限られた蛇紋岩地に隔離分布し、非蛇紋岩型の祖先種が蛇紋岩地帯に侵入した後に分化したことが、これまで本研究で行った系統解析により示唆されている。 28年度は、蛇紋岩植物シュンジュギクの土壌適応に重要な役割を果たしたと考えられる遺伝子候補を同定するため、遅れていたRNA-seq法を用いたミヤマヨメナとシュンジュギクの根由来の転写産物の網羅的比較解析を行った。 ミヤマヨメナの根からmRNAを抽出してcDNAライブラリを作成後、Illumina社の次世代シークエンサーで100 bpペアエンドで配列を読んだ所37 Mのリードが得られた。これをアセンブルして74,818 contigsが得られ、ブラストサーチの結果42,022 contigsが、GO mappingでは36,142 contigsがアノーテーションされた。この結果に対し、ミヤマヨメナとシュンジュギクを、それぞれニッケルを含まない培養土と50μm含む培養土で育てた根からのmRNA配列をマッピングした。その上で、ミヤマヨメナとシュンジュギクで発現量が5倍以上異なる転写ユニット(遺伝子)を抽出した所、Ni: 0特有は169個、Ni:50特有が62個、両者で異なるものが23個となった。この中から重金属耐性に関わると思われるGOを持つ遺伝子を探索した所The MATE efflux family protein (ferric reductase defective3: FRD3)が候補に上がった。この遺伝子は、重金属をキレートすることで、重金属耐性に関わる可能性がある。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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