2013 Fiscal Year Annual Research Report
青枯病感受性誘導機構の解明と青枯病感受性感知システムの開発
Project/Area Number |
25292029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
曵地 康史 高知大学, 教育研究部総合科学系, 教授 (70291507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木場 章範 高知大学, 教育研究部総合科学系, 教授 (50343314)
大西 浩平 高知大学, 教育研究部総合科学系, 教授 (50211800)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 植物免疫 / 感受性誘導 / 植物細菌病 / エフェクター |
Research Abstract |
感受性誘導阻害により、植物の自然免疫を活用する青枯病防除技術開発の基盤研究として、青枯病感受性誘導機構を網羅的に解明することを目的とする。そのための第一の目的である青枯病菌がIII型分泌系を介して宿主細胞内に分泌する青枯病感受性誘導を行うタイプIIIエフェクターの同定を行った。まず、青枯病菌OE1-1株のゲノム情報を基にして、OE1-1株のタイプIIIエフェクター候補遺伝子を選抜した。さらに、ベンサミアーナ植物感染3時間後の、OE1-1株でのそれらタイプIIIエフェクター遺伝子の発現を時系列的に解析し、OE1-1株において特異的に発現が誘導されるタイプIIIエフェクター遺伝子を40個選抜した。さらに、一過的発現用Agrobacteriumベクターを用いて、OE1-1株のタイプIIIエフェクターライブラリーを作製した。 また、青枯病菌は、植物へ侵入直後に、細胞間隙で植物細胞表面に固着し、そしてそれに続いてバイオフィルム形成を行うことを明らかにした。そして、この細胞間隙での植物細胞表面への固着とバイオフィルム形成が、青枯病菌が宿主植物細胞内にIII型分泌系を用いてタイプIIIエフェクターを分泌するために不可欠であることを明らかにした。新規二次代謝産物であるラルフラノン類化合物6種とレクチンRS-IILがそれらに関与しており、ラルフラノン類化合物6種とレクチンRS-IILの生合成に関わる遺伝子発現制御システムを明らかにした。そして、ラルフラノン類化合物6種とレクチンRS-IILの生合成に関わるシグナル伝達系の解析から、細胞間隙液がラルフラノン類化合物6種とレクチンRS-IILの生合成に適した環境条件であることを明らかにした。タイプIIIエフェクターの分泌のタイミングについての貴重な知見を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
青枯病感受性誘導に関わるタイプIIIエフェクターの同定にはいたらなかったが、一方、青枯病菌の感染システムについての生物化学的解析と電子顕微鏡解析から、感染直後の細胞間隙における青枯病菌の感染形態が明らかとなり、その結果、タイプIIIエフェクターを植物細胞内に分泌する環境条件やタイミングについての知見が加わった。これらの結果により、in vitro実験では、解析が困難であったタイプIIIエフェクターとIII型部のいつ系構成タンパク質をコードする遺伝子の発現制御機構が明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
青枯病菌がIII型分泌系を介して宿主細胞内に分泌する青枯病感受性誘導を行うタイプIIIエフェクターの同定・機能解析を行う。第二に、宿主植物における青枯病感受性誘導シグナル伝達系を解明する。これらの青枯病感受性誘導に関わる青枯病菌-宿主植物相互作用の結果を基に、青枯病感受性感知システムを開発し、青枯病感受性誘導機構を網羅的に解明する。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Silencing of DS2 aminoacylase-like genes confirms basal resistance to Phytophthora infestans in Nicotiana benthamiana2014
Author(s)
Nakano, M., Nishihara, M., Yoshioka, H., Ohnishi, K., Hikichi, Y., Kiba, A.
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Journal Title
Plant Signaling & Behavior
Volume: 9
Pages: e28004
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Heat shock protein 70 is required for tabtoxinine- β-lactam-induced cell death in Nicotiana benthamiana.2013
Author(s)
Ito, M., Yamamotob, Y., Kim, C-S., Ohnishi, K., Hikichia, Y., Kiba, A.
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Journal Title
Journal of Plant Physiology
Volume: 171
Pages: 173-821
Peer Reviewed
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[Journal Article] Suppression of DS1 phosphatidic acid phosphatase confirms resistance to Ralstonia solanacearum in Nicotiana benthamiana2013
Author(s)
Nakano, M., Nishihara, M., Yoshioka, H., Takahashi, H., Sawasaki, T., Ohnishi, K., Hikichi, Y., and Kiba, A.
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Journal Title
Plos One
Volume: 8
Pages: e75124
Peer Reviewed
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[Journal Article] Involvement of HLK effectors in Ralstonia solanacearum disease development in tomato2013
Author(s)
Chen, L., Shirota, M., Zhang, Y., Kiba, A., Hikichi, Y., and Ohnishi, K.
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Journal Title
Journal of General Plant Pathology
Volume: 80
Pages: 79-84
Peer Reviewed
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