2015 Fiscal Year Annual Research Report
炎症反応を制御する情報伝達の分子メカニズムとバイオプローブによる解明
Project/Area Number |
25292061
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
片岡 孝夫 京都工芸繊維大学, その他部局等, 教授 (20242307)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ICAM-1 / ベツリン酸 / オレアノール酸 / ウルソール酸 / トリテルペノイド / α-グルコシダーゼ / VCAM-1 / 糖鎖修飾 |
Outline of Annual Research Achievements |
ベツリン酸(3β-hydroxy-20(29)-lupen-28-oic acid)、オレアノール酸(3β-hydroxy-olean-12-en-28-oic acid)、ウルソール酸(3β-hydroxy-urs-12-en-28-oic acid)は、天然に存在する五環性トリテルペノイドであり、同じ分子量をもつ構造類縁体である。これまでに、ウルソール酸が粗面小胞体からゴルジ体への輸送を阻害し、細胞接着因子intercellular adhesion molecule-1 (ICAM-1)の粗面小胞体への蓄積を誘導することを明らかにした。本研究では、ベツリン酸とオレアノール酸の作用について検討し、ベツリン酸とオレアノール酸が、ウルソール酸と異なり、インターロイキン1αで誘導される細胞表面ICAM-1の発現量を阻害しないことを見出した。一方、ベツリン酸やオレアノール酸で処理すると、ICAM-1やvascular cell adhesion molecule-1 (VCAM-1)の低分子量化が観察された。ICAM-1の分子量に対するベツリン酸やオレアノール酸の作用は、小胞体α-グルコシダーゼI、II阻害剤であるカスタノスペルミンの作用と類似し、ベツリン酸、オレアノール酸、カスタノスペルミンで処理した細胞では、ICAM-1はいずれもエンドグリコシダーゼH耐性を示した。ベツリン酸とオレアノール酸は、酵母由来α-グルコシダーゼ活性を阻害したが、ナタマメ由来α-マンノシダーゼ活性を阻害しなかった。以上の結果から、ベツリン酸とオレアノール酸は、ICAM-1のN結合型糖鎖修飾に作用するが、ウルソール酸とは異なり、ICAM-1の細胞表面への輸送には作用しないことが明らかになった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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