2015 Fiscal Year Annual Research Report
AM菌におけるストリゴラクトン誘導性共生因子の解明
Project/Area Number |
25292066
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
秋山 康紀 大阪府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (20285307)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | アーバスキュラー菌根菌 / Myc factor / ストリゴラクトン / キトオリゴ糖 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヘテロ多糖構造を有するAM菌の細胞壁キチンから生成し得るオリゴ糖断片として,部分N-脱アセチルキチン(partially N-deacetylated chitin,DAC)3糖およびキトサン2~6糖およびグルコサミンをイネ(Oryza sativa cv. Nipponbare BL2)の発芽3日後の実生に処理し,6時間後の根におけるAM共生マーカー遺伝子(AM1,AM2,AM3,RAM1)および防御応答関連遺伝子(PAL,KSL4)の発現量をqRT-PCRにより測定した。その結果,DAC3糖,キトサン2~6糖により共生マーカー遺伝子および防御応答関連遺伝子の発現誘導が見られ,特にDAC3糖,キトサン3~5糖がこれら遺伝子を強く誘導した。DAC3糖およびキトサン2~4糖はイネのLysM型キチン受容体であるOsCERK1の欠損変異体においても野生型と同様にマーカー遺伝子の発現を強く誘導した。次に,N-脱アセチルキトオリゴ糖が実際にAM菌の菌体から分泌されているのかを検証した。AM菌R.irregularisを滅菌水中, 30°Cで7日間静置培養した後,菌体を濾別し菌分泌物を得た。これを重水素無水酢酸((CD3CO)2O)を用いてN-アセチル化した後,WGA (wheat-germ agglutinin)-アガロースによりキチンオリゴ糖を選択的に回収しLC-MS分析を行ったところ,重水素ラベル化されたDAC3糖およびキトサン3糖が検出された。合成SLであるGR24を1uM含む滅菌水中でAM菌を培養し,同様に分析・定量を行ったところ,GR24の添加によってDAC3糖およびキトサン3糖の分泌量はそれぞれ1/6程度まで減少していた。このことから,AM菌はSLを感知することにより非共生的(asymbiotic) 生育から前共生的(presymbiotic)生育に切り替わると菌体からのDAC3糖およびキトサン3糖の分泌を抑制することが示唆された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)