2015 Fiscal Year Annual Research Report
機能性食品成分による新規血栓制御メカニズムの解明と食品の機能性評価への応用
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25292077
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
関 泰一郎 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (20187834)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細野 崇 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (80445741)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 生活習慣病 / 血液凝固 |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国の血栓性疾患による死亡者数の総計は、がんによる死亡者数にほぼ匹敵し、予防法の確立が急務となっている。血栓の形成には、血小板と血液凝固系が関与している。これまでに我々は、ガーリック由来香気成分diallyl trisulfide (DATS)が血小板凝集を抑制することを明らかにし、報告してきた。外因系凝固の開始因子tissue factor (TF) は、アテローム性動脈硬化を基盤とした血栓性疾患の引き金となっている。したがって、TFは血栓性疾患の予防において重要な分子標的と考えられる。本研究では、DATSの抗血栓作用を明らかにする目的で、DATSがTFの発現と活性に及ぼす影響について検討した。DATSがTF発現に及ぼす影響は、ヒト臍帯静脈内皮細胞 (HUVEC)をモデルとして検討を行った。DATSを30分間前処理したHUVECにTNF-αを添加し、TF発現を誘導した。TNF-α添加2, 4, 6時間後のmRNAの発現をreal-time PCRを用いて測定した。さらにTNF-α添加3, 6, 9時間後のTFタンパク質発現をwestern blottingにより解析した。またTF活性の測定には、ヒト急性前骨髄球性細胞HL60をモデルとして用いた。HL60細胞にPMAを添加培養してTF発現を誘導後、HgCl2を用いてTFを活性化した。さらに活性化TF発現HL60 に血漿を添加してフィブリンクロット形成時間を測定し、TF活性を評価した。HUVECにTNF-αを添加培養するとTF mRNA発現が誘導され、その発現は添加後2時間で最大となり、その後経時的に減少した。DATSは、HUVECにおけるTF mRNA発現と、TFタンパク質発現の両者を抑制した。またDATSは、HgCl2により活性化したHL60細胞由来TFによるフィブリンクロット形成時間を遅延させた。ガーリック由来香気成分DATSは、炎症性サイトカインによるTF 発現の誘導と、TF活性の両方を抑制することにより、抗血栓作用を示す可能性が明らかになった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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